ロボコのギャグが引き起こす爆笑の映画体験
さて、私が観た回の『劇場版 僕とロボコ』は、上映中、ずっと劇場がざわついていた。それもそのはず、ハイスピードで繰り出されるギャグの数々に、静けさを保つのがちょっと難しかったのだ。
その場にいた人たちは、皆途中で黙ることをあきらめたようだ。特に中盤以降、劇場全体を満たすゆるい空気のなか、思い思いの笑い声や、ときにはちょっとしたツッコミさえ聞こえてきた。ついには、ロボコ本人が第4の壁を超えてくるものだから、観客の多くはなし崩し的に彼女の要請に応えることになった。
このように、面白く鑑賞できた『劇場版 ロボコ』だが、日頃巻き込まれ型の出し物が好きでない人は、上の点をちょっと踏まえておいた方がいい。少なくとも、私はびっくりした。そして、1人で観に来て正解だと思った。
というのも、笑いをこらえようとして変な声が出たり、謎の激アツ展開に「なんでこうなったんだっけ?」と思いながら与したりすることになるので、崩れた姿を見せられない相手と訪れるよりも、1人、または気の置けない仲間と観る方がおすすめできるからだ。
ちなみに、初見では武骨に見えたロボコだが、眺めているうち、なんだかかわいく思えてきた。特に、ロボットゆえか、短めでいかにも硬そうな素材のツインテールが彼女の動きに合わせてちょこちょこと揺れる様は、個人的に大きな萌えポイント(ロボコの言い方に従えば萌・萌・滅!!!!!)であった。