「具体的な動きが伴えば嘘じゃなくなる」俳優・三浦透子が語る、演技の面白さ。ドラマ『 HEART ATTACK』、単独インタビュー

「とにかく信じてやってみるしかない」
『HEART ATTACK』の現場で学んだこと

―――今回の現場で三浦さんが学ばれたこと、役者として糧になったことを教えてください。

「今回の現場では迷わず信じる力の大切さを学びました。演じる上で想像しなくちゃいけない部分が沢山あって、『これで合っているのかな？』とか、自分が想像しているものが、共演者や監督、スタッフさんとズレていないだろうかと、世界観が壮大であるが故に、色んなことを考えてしまって。でも、十分に話し合って、擦り合わせて、自分の中で答えを出したのなら、それを信じてやるしかないと。この現場ではそう思えるきっかけをもらいました」

―――最近、三浦さんがご覧になった映画で感銘を受けられた作品がありましたら、教えてください。

「最近ではなく去年観た作品になるんですけど、ビクトル・エリセ監督の『瞳をとじて』（2023）は、なぜ映画という文化が好きなのかを再確認させてくれるような作品でした。プロットがしっかりしていて、物語の面白さに加え、人間の表情を見ているだけで、あっという間に時が過ぎていくような感覚があって。もちろん画も美しくて、奇跡のような映画でしたね。31年ぶりの長編映画ということで、やはり費やした時間は、ちゃんと見る人に伝わるんだなと思いました」

（取材・文：山田剛志）