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リリイ・シュシュのすべて 音楽の魅力

サウンドトラックを手掛けるのは、Mr.Childrenや My Little Loverのプロデューサーとして知られる小林武史である。本作の裏の主人公とも言える、カリスマ歌手のリリイ・シュシュ役はシンガーソングライターのSalyuが務め、透き通った歌声を披露。いじめの被害者である雄一と加害者である星野は、どちらもリリイ・シュシュの歌声に魅了されている。外面的には上下関係にあっても、内面世界では通じ合っており、合わせ鏡のような関係にあることが、リリイシュシュの音楽によって示されているのだ。

いじめっ子によって陽子がレイプされるシーンでは、クロード・ドビュッシーのピアノ曲が使用されている。凄惨なシーンに美しく儚いメロディーを合わせる演出は実験的であるが、観る人によっては悪趣味に感じられるかもしれない。ドビュッシーの曲は随所で使用され、作品全体を幻想的なムードで包んでいる。

《主な使用楽曲》
クロード・ドビュッシー『月の光』
クロード・ドビュッシー『アラベスク 第1番』
クロード・ドビュッシー『亜麻色の髪の乙女』
クロード・ドビュッシー『夢』

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