「深川麻衣さんしかいない!」冨永昌敬監督が明かしたキャスティング理由

映画『ぶぶ漬けどうどす』
©2025「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会

 恐ろしいまでに京都が好きすぎる主人公の澁澤まどかを演じた深川麻衣は、冨永監督の“絶対”だった。「深川さんしかないと思っていましたので、もしダメだったら撮れないくらいの気持ちでした。他の作品で観ていたのと、1回だけご本人に会ったことがあって、二言ぐらいしか会話していないのですが、人間的な素晴らしさは伝わってきました」と、冨永監督はオファー理由を明かした。

 さらに、実際に住んでいる者の息遣いが感じられる町屋など、製作陣による綿密な取材により再現された“リアルな京都”の質感は、試写で鑑賞した京都人からも評判である。

 主人公まどかが嫁ぐ老舗のモデルを探すため、製作陣が京都を訪れたのは、2021 年の夏だった。モデル探しと同時に、京都はとても優しい町だけれど恐ろしい側面もある、という対立する2つの前提を確かめるという目的も胸に秘めて臨んだ取材旅行だったが、冨永監督は「生粋の京都人には、絵に描いたように排他的であって欲しかった。ところが、皆さん普通に親切で、全然そんな素振りはありませんでした」と苦笑まじりに振り返る。

 ちなみに、冨永監督は愛媛出身、アサダは奈良県出身と、製作陣に生粋の京都人は少ない。そんなヨソさんから見た京都の“ねじれ”も是非楽しんでほしい。7年の月日を費やして制作された本作は、コロナ禍を経て、より時代に合ったストーリーへと変貌しながら、冨永監督の想像を逸するアイディアがたっぷりと盛り込まれている。

【写真】制作陣が緻密な取材によって再現された”リアルな京都”を堪能できるメイキングカットはこちら。映画『ぶぶ漬けどうどす』メイキングカット一覧

【作品概要】

キャスト:深川麻衣
小野寺ずる 片岡礼子 大友律 / 若葉竜也
山下知子 森レイ子 幸野紘子 守屋えみ 尾本貴史 遠藤隆太
松尾貴史 豊原功補
室井滋
監督:冨永昌敬
企画・脚本:アサダアツシ
音楽:高良久美子/芳垣安洋
製作:清水伸司/太田和宏/勝股英夫/小林栄太朗/佐藤央
企画・プロデュース:福嶋更一郎
エグゼクティブ・プロデューサー:松岡雄浩/西澤彰弘
プロデューサー:石川真吾/横山蘭平
アソシエイト・プロデューサー:三好保洋
ライン・プロデューサー:柄本かのこ
協力プロデューサー:荒木孝眞
撮影:蔦井孝洋 照明:石田健司
録音:山本タカアキ
美術:福島奈央花
装飾:遠藤善人
助監督:中薗大雅
制作担当:福島伸司
スタイリスト:小磯和代
ヘアメイクデザイン:西村佳苗子
編集:堀切基和
宣伝プロデューサー:山根匡子
製作幹事:メ~テレ/東京テアトル
制作・配給:東京テアトル
制作プロダクション:さざなみ
「ぶぶ漬けどうどす」
製作委員会:メ~テレ/東京テアトル/エイベックス・ピクチャーズ/テンカラット/ワンダーストラック
©2025「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会
公式サイト
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