【カンヌ現地取材】映画『8番出口』がカンヌで熱狂的喝采。二宮和也&小松菜奈が登壇。劇場を爆笑させた川村監督の一言とは?
text by 編集部
第78回カンヌ国際映画祭「ミッドナイト・スクリーン」部門に選出された、川村元気監督の新作映画『8番出口』が、現地時間5月18日16時に公式上映された。上映終了後には、会場全体を熱い拍手とスタンディングオベーションが包み、主演の二宮和也、小松菜奈らが興奮と感激の面持ちで観客の声援に応えた。(取材・文:山田剛志)
二宮和也主演、カンヌの深夜を揺るがす衝撃作
「出口なき回廊に迷い込んだ男は、幻想と現実の境界で何を見たのか──。」
本作は、インディーゲームクリエイター・KOTAKE CREATEによる同名ゲームを実写化したサイコロジカル・スリラー。無限に続く地下通路、繰り返される異変、出口のない迷宮を舞台に、異常と日常の間をさまよう男の運命を描く。
カンヌ最大規模の会場「リュミエール」は、深夜の上映にもかかわらず満席状態。観客の熱気が満ちるなか、主演の二宮和也、共演の小松菜奈、そして監督の川村元気が登壇し、世界中から集まった映画ファンとメディアの視線を一身に浴びた。
エンドクレジットが映し出されると同時に、場内は割れんばかりの拍手に包まれ、照明が点灯すると同時にさらに拍手が加速。スタンディングオベーションが何分も続き、作品への称賛が響き渡った。
上映後、川村監督は英語でユーモアを交えたスピーチを披露。
「この会場の“8番出口”はどこにあるのでしょうか? 皆さん、お気をつけてお帰りください」と茶目っ気たっぷりに語り、緊張のなかにあった会場を和ませた。
映画『8番出口』は、現代の不安や都市の匿名性をテーマに据え、ジャンルを超えたスリルと芸術性を融合させた作品。カンヌでの好評を受け、今後の国内公開と国際的な展開にも期待が高まる。
スタンディングオベーションの様子は次ページの動画でご覧いただける。
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