「演じることを純粋に楽しんだ」映画『NOT BEER』玉城裕規&相馬理、対談インタビュー。撮影で芽生えた絆について語る
text by ZAKKY
劇団オレガユナイテッドが2013年に上演した舞台劇「Not beer but low-molt beer」を基にした映画『NOT BEER』が5月30日に公開される。詐欺師なのに、どこか憎めない2人組を演じたのは、玉城裕規さんと相馬理さん。ユーモアと人間味にあふれる撮影現場の裏側、そして“素に近い”キャラクターへの想いを語っていただいた。(取材・文:ZAKKY)
玉城裕規「どこまで自分の色を出していいのか?」
現場での葛藤と監督からの言葉
―――まず、この映画への出演が決まった時は、どんなお気持ちでしたか?
相馬理(以下、相馬)「僕は初めての映画出演で、オーディションで決まったこともあり、とても嬉しかったです。でも、自分では手応えを感じていなかったので、驚きもありました(笑)。そのぶん、この作品には想いがすごく詰まっています」
玉城裕規(以下、玉城)「一度ご一緒したプロデューサーの方から声をかけていただいたのが、とても嬉しかったです。台本を読んで、その面白さに驚き、すぐに役と向き合えました」
―――脚本を読んだ時の感想は?
玉城「僕が演じる鮫島優(以下、鮫島)と相馬くんが演じる押切淳平(以下、押切)の関係性が一気に変化していくスピード感が魅力でした。尺も短めですが、それがちょうど良かったです」
相馬「セリフの量が多くて大変でしたが、『おばあちゃんを騙したと思ったら、亡くなってしまった』という導入から難易度が高くて、最初から忙しかったですね(笑)」
玉城「舞台作品の映画化なので、脚本を読みながら『どこまで自分の色を出していいのか?』と悩みました。でも中川(寛崇)監督が『好きなようにやっていい』と背中を押してくれたので、気持ちよく演じられました。現場の空気感や感覚がそのまま画に出る作品って、なかなかないんですよ(笑)」
相馬「わかります。ど直球な映画だよね」