『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』マルチレビュー。4人の評者が忖度なしでガチ採点&評価
公開中の話題作を4人の評者が“忖度なし”で採点する新企画「映画チャンネル」マルチレビュー。今回は、大ヒット中の映画『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 』を徹底レビュー。果たしてその評価は? 点数とあわせて、本作の魅力と課題を多角的に掘り下げる。※評価は5点満点とする。(文・編集部)
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圧巻の作画力に瞠目
中川真知子(映画×テクノロジーライター)
【採点評価】4点
開始直後から圧倒的な画力に度肝を抜かれた。アニメ業界出身の筆者は、あまりのクオリティに頭が混乱したままだった。制作工程がわからない。いや、わかっているのだが、わかっているからこそ、途方も無い作業量に「本当にやったのだとしたら狂気の沙汰」としか思えず、頭が理解を拒んだ…
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オリジナルエッセンスも良いスパイスに
村松健太郎(映画ライター)
【採点評価】4点
いよいよ開幕した『鬼滅の刃』最終章三部作の第一章。第一章から上映時間が2時間半を超えるということで、原作のクライマックス部分を全て描き切る!という作り手の気概を感じることができる…
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回想シーンにのれるか否かが分かれ目に
近藤仁美(クイズ作家)
【採点評価】3.5点
本作でまず印象的なのは、圧巻の映像表現だ。幾重にも広がり、刻々と組み替えられる無限城の様が、素晴らしいクオリティで眼前に現れた。ただし…
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あえて“静止”を見せる構図の妙に感嘆
タナカシカ(映画チャンネル編集部)
【採点評価】4点
上映時間155分。今回の劇場版は「回想シーンが長い」と言われるほど、戦いの中にそれぞれの過去が流れ込んでくる。しのぶの姉・カナエの最後、善逸の兄弟子・獪岳との確執、猗窩座が強さに固執する哀しき原点。彼らの歩んできた過去が丁寧に描かれ、それぞれの死闘に強烈な感情の輪郭を与えている…
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【著者プロフィール 中川真知子】
映画xテクノロジーライター。アメリカにて映画学を学んだのち、ハリウッドのキッズ向けパペットアニメーション制作スタジオにてインターンシップを経験。帰国後は字幕制作会社で字幕編集や、アニメーションスタジオで3D制作進行に従事し、オーストラリアのVFXスタジオ「Animal Logic」にてプロダクションアシスタントとして働く。2007年よりライターとして活動開始。「日経クロステック」にて連載「映画×TECH〜映画とテックの交差点〜」、「Japan In-depth」にて連載「中川真知子のシネマ進行」を持つ。「ギズモードジャパン」「リアルサウンド」などに映画関連記事を寄稿。
【著者プロフィール 村松健太郎】
脳梗塞と付き合いも15年目を越えた映画文筆屋。横浜出身。02年ニューシネマワークショップ(NCW)にて映画ビジネスを学び、同年よりチネチッタ㈱に入社し翌春より06年まで番組編成部門のアシスタント。07年から11年までにTOHOシネマズ㈱に勤務。沖縄国際映画祭、東京国際映画祭、PFFぴあフィルムフェスティバル、日本アカデミー賞の民間参加枠で審査員・選考員として参加。現在各種WEB媒体を中心に記事を執筆。
【著者プロフィール 近藤仁美】
クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。株式会社凰プランニング代表取締役。これまでに、『高校生クイズ』『せっかち勉強』等のテレビ番組の他、各種メディア・イベントなどにクイズ・雑学を提供してきた。国際賞「Trivia Hall of Fame(トリビアの殿堂)」殿堂入り。著書に『クイズ作家のすごい思考法』『人に話したくなるほど面白い! 教養になる超雑学』などがある。
【了】