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世界観と見事に合致したRADWIMPSの楽曲〜音楽の魅力

RADWIMPSの野田洋次郎
RADWIMPSの野田洋次郎Getty Images

本作の音楽を手がけるのはJ-ROCKを牽引するバンド・RADWIMPS。映画の見せ場でかかる透明感と幻想感たっぷりのそのサウンドはまさに本作の作品世界にぴったりで、まるでミュージックビデオのようでもある。では具体的に4つの主題歌について解説しよう。

一つ目は、2人が入れ替わったことに気づくシーンで流れる『前前前世』。『君の名は。』と言えばこの曲、という本作の代名詞的な曲である。時間的・空間的に隔たった男女の愛を等身大で歌っており、まさに本作の世界観を端的に表現している。

二つ目は、『夢灯籠』。本作のオープニングテーマである。本曲は2分程度と大変短い曲だが、「5次元にからかわれて それでも君をみるよ」という歌詞が登場し、本作のSF的な世界観が凝縮して表現されている。

そして三つ目は「スパークル」。本曲は、瀧と三葉が山頂で出会いお互いの手に名前を書こうとするシーンで流れる。このシーンは、彗星が落ちてくる緊迫感や星空の美しさも相まって本作一番の見どころとなっている。

そして最後は、エンディングテーマである「なんでもないや」。瀧が三葉を救ってから5年後、お互いの居場所がわからないまま日々を送る2人の心情を表現している。切ないメロディと野田洋次郎のささやくようなボーカルが涙を誘う一曲である。

なお新海は、自身の公式サイトで、以前からRADWIMPSが好きで実現の可能性も考えず依頼したと語っている。また、新たな挑戦を求めていたRADWIMPSもこれに応じ、1年以上の歳月をかけ、新曲『前前前世』を含む20曲を新たに制作したという。本作の視聴に合わせて、RADWIMPSのサウンドトラックも改めて鑑賞したい。

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