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斎藤工、板谷由夏、工藤梨穂監督が登壇。「映画工房」109シネマズプレミアム新宿オープン記念トークイベントレポート

text by 編集部

109シネマズプレミアム新宿のオープン記念初イベントとして、WOWOWの映画情報番組『映画工房』(毎週金曜日午後9:30ほか放送・配信)がコラボ。35㎜フィルム映写機を設置した新たな劇場で『ニュー・シネマ・パラダイス』の特別上映が行われ、上映後のトークイベントで斎藤工、板谷由夏、工藤梨穂監督が登壇した。

35mmフィルム映写機設置
109シネマズプレミアム新宿がオープン

話題の映画やWOWOWシネマならではの特集の魅力を、斎藤工と板谷由夏が語りつくすWOWOWの映画情報番組『映画工房』(毎週金曜日午後9:30ほか放送・配信)。4月13日には、翌14日に新宿歌舞伎町にオープンする「109シネマズプレミアム新宿」とコラボした『映画工房×109シネマズプレミアム新宿 スペシャルトークイベント』と題した公開収録を同映画館のシアター8で実施。番組MCの斎藤工、板谷由夏、そしてスペシャルゲストとして工藤梨穂監督が参加した。

35mmフィルム映写機を設置したシアター8での映画『ニュー・シネマ・パラダイス』特別上映直後に行われた同イベント。観客と共にフィルムでの『ニュー・シネマ・パラダイス』を鑑賞した斎藤は「フィルム上映ってたまらないですね!しかも映画の内容が内容だけに、明日オープンする映画館で映画館がなくなるというシーンを見るという…。エモーショナルに囚われました。これを皆さんと共有できたことが幸せ。贅沢な時間でした」と感動。

名作を映画館で観る重要性については「僕らは新作を追うことで手いっぱいになりがちだけれど、このような劇場で旧作・名作と触れ合う時間は自分にとっても必要な豊かな時間」と満足していた。

一方、板谷は号泣を報告して「ハンカチなしで観てはダメ!ポップコーン用のウエットティッシュで目を拭いたものだからヒリヒリしています。映画愛しかない作品ですから、久々に観てやられました」と苦笑い。

DVD世代の工藤監督も「高校時代にDVDでしか観たことがなかったので、劇場で初めて観て、しかもフィルムで。作品に没入できる時間でした」と喜んでいた。

同映画館では、故・坂本龍一氏が監修した音響システム『SAION -SR EDITION-』を全スクリーンに導入している。斎藤は「坂本龍一さんが残してくれた音の空間。ケーブル1本にまでこだわってこの場所を残してくれた。いみじくもこのタイミングで、映画館のまた一つの価値と言うか、そういったものを体験するにふさわしい空間になっています」と語り、「作品を作る際に、音の作業は最後に行います。劇場という空間に対して円形に音を作っていきます。この空間では立体感を味わいながら映画を観ることができる。そこにこだわった映画館が今このタイミングで生まれたのは重要なこと」と映画監督としての感想も述べた。板谷も「ここで作品を観て、音を体感したいですね!」と改めて期待していた。

若手監督の登竜門PFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワード2018でグランプリを獲得した『オーファンズ・ブルース』や『裸足で鳴らしてみせろ』(4/18<火>午前10:35 WOWOWシネマにて放送)で知られる工藤監督。影響を受けた作品について聞かれると、レオス・カラックス監督の『汚れた血』を挙げて「私にとって忘れられない衝撃的作品だった」と紹介した。

これに斎藤は「工藤監督の感性は世代的に古風と言われそう。どちらかと言うと僕ら世代。監督の作品にある描写にも昭和の香りを感じる」と共感しながら分析。工藤監督が「映画として現代的なものを映そうとすると、どうも平面的に感じる。アナログの方が質量を感じられる」とカセットテープなどを小道具にしている狙いを明かすと、斎藤は「だから僕ら世代に響くのかも。しかも『ニューシネマ・パラダイス』と工藤監督が掴み取ろうとするものには通ずるものがあると感じました」とそのセンスを絶賛していた。

また工藤監督は、映画館に期待するものとして「何十年後もあり続けてほしい。そこに尽きる。映画監督を志したのも、色々な人たちと一つの空間と時間を共有して一つの光景を共有したかったから。映画館はずっとあって欲しい」と映画館愛を吐露。

次回作について聞かれると「男女3人の短編を考えています」と明かし、斎藤は「工藤監督の次回作を映画館で観られることを楽しみにしています」と期待。報道陣に向けても斎藤は「工藤梨穂監督はこれからの日本映画を背負っていく方ですから!」と売り込んでいた。

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