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危険なアクションに挑戦しやすくなる
アクション監督が存在する意義とは

ビデオコンテのキャプション画像写真提供園村健介

―――映画監督と別にアクション監督を立てることの意義について、園村さんはどのようにお考えでしょうか?

「我々は、一般的な映画監督に比べると、アクションに接している時間が長いので、『何ができて何ができないのか』の判断をスピーディーかつ正確に行うことができます。

実現性の低いものに関しては、『このアクションは危険だからやめておこう』と、最初の段階で選択肢から外せますし、『危険だけどこのアングルからだったら安全を確保した上で表現できる』という形で、アクション単体ではなくカット割りも考慮して動きを組み立てていける。アングルのチョイスを任せてもらうことで、危険なアクションに挑戦しやすくなるのです。

もしこれが、映画監督は画面の演出、アクション監督は動きの振り付け、という形で完全に分かれていたら、演者の安全を顧みずに危険なアクションを本当にやらせなくてはいけないケースも出てきます。カット割りやカメラワークの決定権を有するアクション監督が参加することで表現の幅はグッと広がるのです」

インタビューは後編に続く。

(取材・文:山田剛志)

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