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カンヌ帰りの役所広司が初登壇。Netflixシリーズ『THE DAYS』ワールドプレミア舞台挨拶にキャスト&スタッフ集結

text by 編集部

3.11による福島第一原発事故を描いたNetflixシリーズ『THE DAYS』が、6月1日から配信を開始する。この度、同作のワールドプレミア舞台挨拶が5月30日に行われ、役所広司、竹野内豊、小日向文世、小林薫、遠藤憲一、石田ゆり子、西浦正記監督、中田秀夫監督ら9名が登壇した。早速、そのイベントレポートをお届けする。

役所広司主演『THE DAYS』
超豪華ワールドプレミア舞台挨拶レポートが到着!

全8話からなる『THE DAYS』は、入念なリサーチに基づき、3つの異なる視点から事故を克明にとらえた重層的なドラマ。

「あの日、あの場所で何があったのか」を、政府、会社組織、そして原発所内で事故に対峙する者たち、それぞれの視点から描いた実話に基づく物語。企画・脚本・プロデュースは、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズなど大ヒット作を手掛ける一方、『白い巨塔』、『はだしのゲン』といった骨太な社会派ドラマを世に送り出してきた増本淳。

『コード・ブルー』シリーズの監督として増本と長年タッグを組んできた西浦正記と、『リング』シリーズの中田秀夫がダブル監督を務める。

この度、6月1日から世界独占配信されるNetflixシリーズ『THE DAYS』のワールドプレミアが開催され、カンヌ国際映画祭《男優賞》に輝いた主演の役所広司&日本を代表する超豪華派俳優&製作陣が舞台挨拶を行った。

5月30日、新宿ピカデリーにて、6月1日より世界独占配信開始となるNetflixシリーズ『THE DAYS』ワールドプレミアが行われた。

舞台挨拶には、主演最新作『PERFECT DAYS(原題)』でカンヌ国際映画祭《男優賞》に輝いた主演の役所広司を始め、竹野内豊、小日向文世、小林薫、遠藤憲一、石田ゆり子ら実力派キャストと、西浦正記監督、中田秀夫監督、増本淳プロデューサーの総勢9名が登壇する豪華なイベントとなった。

「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」(角川文庫刊)を原案に、入念なリサーチにより政府、会社組織、そして最前線の現場、3つの異なる視点から、福島第一原発事故の数日間を描く本作。原発所長を演じた役所は、カンヌから帰国後初のイベント登壇となる。

舞台挨拶は、カンヌ国際映画祭《男優賞》を受賞した役所広司へのMCからのお祝いの言葉から始まった。

「ありがとうございます。昨日、カンヌから帰ってきました。皆さんからの応援はカンヌにも届いていました。『Perfect Days』も『THE DAYS』も名前がよく似ていますね」と場内の笑いを誘った役所は、「『THE DAYS』は、皆で力を合わせて志を高く持って作った作品です。本日は世界で唯一、映画館のスクリーンで第一話を見られるお客さんです。どうぞゆっくり楽しんで、8話までぜひご覧ください」と挨拶した。

続く質疑応答では、役所広司は「この話をプロデューサーからいただいた時は、実際に起きた事故や亡くなった人の遺族、そして故郷を無くした人たちをドラマにしてよいのか躊躇した。プロデューサーに会い、あの日、あの場所で何が起きていたのか伝えるべきではというお話になりました。これから廃炉に向けた長い年月、伝えることはまだまだたくさんあるはずだと、ライフワークとしてやり続けたいという思いを聞いて、参加したいと決断しました」と語った。

中央制御室、当直長を演じた竹野内は、「実際、あの当時の作業員の方々の極限の状況下における精神状況は我々の想像を遥かに超えるものだと思います。頭ではわかっていても、何度問いかけても答えが出ないシーンばかりで、気持ちだけはとにかく大事にしていこうと心がけた。役所さんと一緒の撮影は1シーンだけでしたが、オンラインの受話器越しから聞こえる役所さんの声ひとつで引っ張られるものがすごくあり、助けていただいた。」と感謝の言葉を口にした。

内閣総理大臣役に挑んだ小日向は「原発事故が起きた時はちょうど舞台の本番中で、石田さんと夫婦役をやっていた。舞台袖のモニターで水蒸気爆発が起きているところを見て、何か絵空事のような感じで…。当時もテレビで政府が官邸で右往左往しているとかも見ましたが、そんな総理が実際はどうだったのか興味を持ちましたし演じてみたいと思いました」と、出演を引き受けた決め手を明かした。

ベント作業を任されたベテラン運転員を演じた小林は「事故が起きる前や起きてしばらくの間、東電は矢面に立ち批判を受けました。ただ、作業員の方々は本当に献身的で、それはお国のためというよりは家族など身近な人たちのため、自分の仕事への誇りのためで…。演じていてこうも命がけになれるのかと感じました。その現場の方々のおかげで、ギリギリ奇跡的な状態で済んだのだと改めて思います」と語った。

行方不明となる若き運転員の父親役の遠藤が、「私は行方不明になる子供の親を演じています。そっち側の役を演じて初めて災害でも事故でも戦争も、表に出てくる被害者の人数だけではなく、家族の心の痛みを感じた。張り詰めた現場だったが、自分の現場にはゆり子さんがいたので、ゆり子さんがいればカットがかかってもその間は幸福な気持ちでした(笑)」とジョークを交えてコメント、母親役の石田が「私はほとんどセリフがない役なのですが、セリフはなくても心の中にいっぱい言葉が詰まっていて、口には出さないながらも密度の濃い祈りのようでした。皆さん同じだったと思います。祈るような気持ちで、重たい時間を過ごしていた」と言葉を重ねた。

演出を担当した西浦監督は「ようやく皆様の前にこの映像を披露することができてとても嬉しく思います。あの時に我々が紡いだ日々を残した映像となっています。皆さまには、この映像の中に入ってもらい、その場にいるような気持ちで見ていただけたら何かヒントがあると思う」、続いて中田監督が「4話と5話を監督しました。普段はホラーやサスペンス作品を作っており、史実を基にした作品は初めて。ただ、津波のドキュメンタリーを自分で作っていたので感慨深かった」とコメントした。

企画・脚本・プロデュースの増本は「企画を役所さんにご提案したのは2018年の暮れで、ここまで5年掛かった。新型コロナの流行で1年以上の中断を挟み、企画自体がなくなるのではという心配もあったが、監督、キャストの皆様含め全スタッフのおかげで今日お届けすることができた」と語った。

イベントの結びには、これから第一話を鑑賞する観客に向けて役所広司が「小林さんが、六平さんと防護マスクで汗だくになりこんな苦しい思いをしているのに、冷房の効いた部屋で演技をしている人と同じギャラじゃ割に合わないなんていうお話をされていました(笑)。みんな、本当に頑張りました。作品を御覧になった皆さん、ぜひ発信してください。国民一人一人が考えなければならない時代が来ています。ぜひ、ドラマを見ていただき、いろんな人に発信してください。どうぞ宜しくお願い致します。本日はありがとうございました。」とメッセージを送った。その後、キャスト、監督、プロデューサーによるフォトセッションが行われ、一同は大きな拍手を浴びながら会場を後にした。

【『THE DAYS』ワールドプレミア舞台挨拶 概要】

■日時:5月30日(火) 19:00~19:25
■会場:新宿ピカデリー スクリーン3
■登壇者(敬称略):役所広司、竹野内豊、小日向文世、小林薫、遠藤憲一、石田ゆり子、増本淳プロデューサー、西浦正記監督、中田秀夫監督 MC:奥浜レイラ

2011年3月11日。その日から始まった数日間=THE DAYS=とは何だったのか。極限のサスペンスと臨場感がみなぎる重層的なドラマ『THE DAYS』全8話は、2023年6月1日(木)よりNetflixから世界独占配信される。

【作品情報】

タイトル:『THE DAYS』
出演:役所広司、竹野内 豊、小日向文世、小林 薫、音尾琢真、光石研、遠藤憲一、石田ゆり子
企画・脚本・プロデュース:増本 淳
監督:西浦正記 中田秀夫
原案:門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」(角川文庫刊)
製作:ワーナー・ブラザース映画
Netflix作品ページ:https://www.netflix.com/title/81233755
(公式サイト:https://warnerbros.co.jp/tv/thedays/

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