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「バッハの曲と通ずるものを感じた」
音楽家バッハへのリスペクト

フリースタイルピアニストのけいちゃん
撮影武馬怜子

―――タイトル『シンフォニア』について教えてください。

「この映画を観た時に、小説の中の世界と現実世界、それを俯瞰して見ている僕たちという3つの軸があると思いました。

バッハの『シンフォニア』という曲があるのですが、3つの旋律が合わさって一つの音楽になっている曲で、この映画と通ずるものを感じ、そこから引っ張ってきました。

実際に今作にもバッハの『シンフォニア』の旋律を入れていることもあり、このタイトルにしました」

―――そんな仕掛けがあったのですね。もう一度じっくり曲を聴いてみて、隠されたバッハの旋律を見つけたいと思います。

「是非、みなさんにも見つけて欲しいです」

―――冒頭のノイズのような部分がとてもカッコよかったのですが、何と言っていますか?

「『Fight for love』と言っています。愛のために闘うという」

―――あのノイズがあることで、より一層惹きつけられました!楽曲制作は打ち込み(パソコン上で音楽ソフトを使用し、音符を入力したり曲を作っていく作業のこと)で行われたかと思うのですが、使った楽器等があれば教えてください。

「基本的には打ち込みで、ギターと歌は生でやっています。あとはアレンジャーさんと一諸に制作しました。トラック数が130くらい?膨大な量の音を使用しています」

―――だからあのようなレイヤー感のある音になるんですね。もしかしてギターも弾いていますか?

「ギターはギタリストの方にお願いしています。自分で弾けるようになりたいんですけどね」

―――ピアノも歌もできて、その上ギターもできるのかと思って聴いていたので…。けいちゃんさんにも出来ないことがあると知り、少し安心しました(笑)。制作期間はどのくらいでしたか?

「どのくらいだろう…。曲を書くのが結構早い方で、そこまで時間はかかってないと思います。最初に作ったものを『こんな感じでどうですか?』と映画プロデューサーに投げ、その後何度かやりとりさせていただいたので、とてもこだわって制作することが出来ました」

―――けいちゃんさんにとって、フリースタイルピアニストの魅力はなんですか?

「演奏スタイルとかジャンルの壁を取っ払いたくて『フリースタイルピアニスト』と名付けたので、とにかく自由に演奏することがとにかく楽しいです。何も考えずに楽しい表現をできるのが一番の魅力かなと思います」

―――そうですよね! けいちゃんさんの演奏を観る側も聴く側も心から楽しむことができるなと思います。最後にこの映画をご覧になる方に一言お願いします!

「ダークファンタジーですが、真実の愛に触れて自分の人生観が変わる映画だと思うので、是非劇場でその真実を確かめて欲しいです!」

(取材・文:福田桃奈)

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