生田斗真の“未来”に目が離せない
バラエティ番組やインタビューでは、嵐のメンバーをはじめ、小栗旬や尾上松也らからもユニークで人望の厚いエピソードが多数語られている。また事務所の先輩だった中居正広の退所にあたっては、生田から手紙が届いたことが明かされるなど義理堅いエピソードも聞こえてきた。
視聴者が感じる生田の穏やかで誠実なイメージは、周囲からのエピソードによって揺るがないものとなり、だからこそ彼の出演作品は、どんなテーマであっても安心して身を委ねられる。変幻自在に様々な役を演じるそのふり幅は、生田の人柄、ニュートラルなスタンスも影響しているのではないだろうか。
映画「渇水」では、役作りの関係で、姉妹役を演じた山﨑七海柚穂とのコミュニケーションを控えるように言われたといい、そこに申し訳なさを感じたと語っていた。結果的に作品には欠かすことのできない感情が生まれたようだが、生田の思いやりに溢れる人柄が感じられるコメントだった。
子役として俳優人生がスタートし、映画に限らずドラマや舞台と幅広く活躍する生田。この先40代、50代…と経験を重ね、年齢を重ねるごとに渋みが加わっていく、これからの芝居が楽しみでならない。
(文・柚月裕実)
【作品情報】
出演:生田斗真、門脇麦、磯村勇斗、山崎七海、柚穂、宮藤官九郎、尾野真千子
監督:高橋正弥
原作:河林満
脚本:及川章太郎
配給:KADOKAWA
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