原作と何が違う? 宮崎駿作品よりも物足りないワケは? 映画『コクリコ坂から』徹底考察。聖地はどこ? 歌と声優の演技も解説
text by 編集部
映画『コクリコ坂から』をあらすじ(ネタバレあり)、演出、脚本、配役、映像、音楽の項目で徹底解説。宮崎駿の長男・宮崎吾朗が手掛けた監督2作目。原作との相違点は? 松崎海役・長澤まさみ、風間駿役・岡田准一が棒読み? 本作の核心を多角的な視点から明らかにする。 <あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー>
コクリコ坂から あらすじ
1963年初夏。女子高生の松崎海は、横浜の港を一望できる丘に建つ“コクリコ荘”に住んでいる。海は毎朝、戦争で亡くなった元船乗りの父に想いを馳せて、「安全な航海を祈る」という意味の国際信号旗をあげていた。
そんなある日、高校の学級新聞に「旗を揚げる少女」について書かれた詩が、匿名で掲載された。海は、自分のことではないかと驚く。
一方で、老朽化した男子文化部の部室棟“カルチェラタン”の取り壊しに反対する抗議運動が行われていた。そこで海は、新聞部の青年・風間俊と出会う。海は取り壊し反対運動に熱を上げる俊を手伝い、そのうち2人はお互いに恋心を抱くようになる。