コクリコ坂から【ネタバレあり】あらすじ
不衛生なカルチェラタンの取り壊しに賛成する声も多いことを知った海は、カルチェラタンを守るために建物を綺麗にすることを提案。それから、男子のみならず女子をも巻き込んだ大掃除が行われることになった。
2人が徐々に親しくなっていく中、ある日、海は、コクリコ荘に下宿していた北斗の送迎会に俊を誘う。そこで、父が友人と写っている写真を俊に見せると、途端に俊の態度がよそよそしくなる。
理由を尋ねると、俊の父と海の父が同一人物であるということだった。戸籍を調べると、俊と海は兄妹であることが判明。俊は海に、今まで通り友達でいることを提案し、その言葉に海は深く落ち込んでしまうのであった…。
そんな状況をよそに、カルチェラタンの大掃除は進んでいた。取り壊しに賛成していた生徒たちまでもが、すっかり見違えた建物を見て気持ちを高揚させていたところ、意に反して学校側が一方的に取り壊しを決定する。
これに反発した生徒たちは、学校の理事長に直談判するため、代表して生徒会長の水沼と俊と海が東京に赴き、綺麗になったカルチェラタンを見に来てもらう約束を取り付ける。
その帰り道、海は学級新聞に掲載された詩の作者が、俊であることを知る。俊は毎朝タグボートで通学する最中、遠くであがる旗に応答する旗をあげていた。それを知った海は、たとえ兄妹でも俊のことが好きだと告白し、俊も海が好きだと答える。
海が帰宅すると、アメリカから帰ってきた母が待っていた。そこで海は、俊の本当の父親の話を聞く。実は俊は、父の写真に写っていた友人の子供であることが判明する。
俊の本当の父親は船の事故で亡くなり、母も幼い頃に亡くなっていたため、父が自分の子として役所に届け出た。しかし、海を身ごもったことで俊を育てる余裕がなくなり、俊は知り合いに育てられることになったのだった。
翌日、カルチェラタンを訪問した理事長は、取り壊しを中止にすることを約束。生徒たちが喜ぶ中、俊の養父から、彼の生い立ちを知る人物が近くに来ているという連絡が入る。
俊と海は港に停泊する大型船に駆けつけると、船長の小野寺は、生前、海の父、俊の父と親友だったと話す。小野寺の話を聞いた2人は、笑顔で肩を並べる。
翌朝、海はいつものようにコクリコ荘から旗を揚げる。今度は父親だけでなく、船から旗を見るであろう俊のことも思いながら。