昭和時代を彩った往年の名曲ー音楽の魅力
本作では、1963年を彩った名曲の数々が随所に登場する。最も印象的な曲は、坂本九による往年の名曲「上を向いて歩こう」だろう。海と俊が自転車で坂道を下るシーンで流れるこの曲は、本作のコピーにもそのまま起用されており、戦争孤児である海と俊を象徴する曲になっている。
カルチェラタンの取り壊し賛成派と反対派が議論する中で合唱されるのは、「白い花の咲く頃に」。昭和25年にリリースされた岡本敦郎のヒット曲で、のちに石原裕次郎や椎名林檎がカバーしたことでも知られる曲だ。
また、手嶌葵が歌う本作の主題歌「さよならの夏」は、1976年に発売された森山良子の同名曲のカバー。船の汽笛に恋人との別れを重ねる本曲は、哀愁たっぷりのアコーディオンの音色も相まって本作のラストにぴったりだ。
なお、本作の音楽を担当するのは音楽プロデューサーとして知られる武部聡志。武部は、アコーディオンやピアノを軸としたレトロでジャジーな楽曲を提供している。
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