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家のテレビで鑑賞するのがベストなワケ

長澤まさみ
長澤まさみGetty Images

これは、元ネタとなっている『仮面ライダー』が、テレビのフォーマットで作られた実写特撮ドラマだったことに由来するのかもしれない。庵野監督を含めた精鋭スタッフたちは、原典に対して、異常なこだわりとオマージュを捧げているのだから、結果的にテレビサイズで観たほうが、作り手のコンセプトがダイレクトに伝わるということなのだろう。

さらに、物語の基本構成が本郷猛=仮面ライダーに、ショッカーが生み出したオーグメントが順番に襲いかかるという流れなので、これも集中力が切れ気味なテレビ視聴向き。

映画館では、その展開の唐突さや、CGと実写のチグハグ感、演者ごとのトーンの変化などに戸惑ったという部分があったが、これも気にならない。それぞれ演出やスタッフが違ういくつかのエピソードをまとめた総集編のようで、むしろお得感がある。

そう考えると、屋内セットのVシネマ感も、コウモリオーグ役の手塚とおる、サソリオーグ役の長澤まさみの振り切った演技も、大胆なカメラワークやパチンコのリーチ演出を想起させるCGバトルも、どこか往年の自主映画っぽさが漂っていて愛おしく思えてくる。

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