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平井亜門「昔の恋愛引きずるタイプ」悩めるセックスレス夫婦のラブストーリー『きみとまた』。公開記念舞台挨拶レポート到着

text by 編集部

愛しているからこそセックスしない男と精子が欲しい女…悩めるふたりを描いた恋愛映画『きみとまた』が全国公開中。8月19日に公開記念舞台挨拶が実施され、キャストの平井亜門、伊藤早紀、長村航希、中山求一郎、久保乃々花、冨手麻妙、監督の葉名恒星が登壇した。監督の嘆きに一同の爆笑を誘ったイベントオフィシャルレポートをお届けする。

映画『きみとまた』公開記念舞台挨拶
平井亜門が前言撤回、葉名監督の嘆きに一同爆笑!?

『きみとまた』公開記念舞台挨拶にて、左から葉名恒星、久保乃々花、中山求一郎、平井亜門、伊藤早紀、冨手麻妙、長村航希。©2023キングレコード
きみとまた公開記念舞台挨拶にて左から葉名恒星久保乃々花中山求一郎平井亜門伊藤早紀冨手麻妙長村航希©2023キングレコード

『愛うつつ』、『きみは愛せ』と「愛しているがゆえにセックスをしない」という共通したテーマで作品を生み出してきた新鋭監督・葉名恒星の商業デビュー作『きみとまた』。

8月18日封切りを迎えた本作の公開を祝して、公開記念舞台挨拶が実施された。

イベントには、かつての恋人を想い続ける自主映画監督まるお役を演じる平井亜門、まるおのかつての恋人で今は夫とのセックスレスに悩むアキを演じる伊藤早紀、アキの夫・啓介を演じる長村航希、まるおが手掛ける自主映画の主演俳優・寛太を演じる中山求一郎、同じ自主映画の主演女優・ナツを演じる久保乃々花、アキの義理の妹・ひかるを演じる冨手麻妙、そして、葉名恒星監督も登壇し、熱い想いや撮影秘話などをたっぷり語った。

平井亜門 ©2023キングレコード
平井亜門 ©2023キングレコード

映画上映後、大勢の観客で埋まった会場を見渡した平井は「すごいですね、こんなにたくさん……」と感慨深い様子を見せると、「今日はどんな舞台あいさつになるのか、楽しみにしています」とあいさつ。

そして本作が商業映画初監督作となる葉名監督も、ステージにズラリとそろったキャスト陣を見て「今日、こんなに多くのキャストがそろうことなんてもうないんじゃないかと思うくらいに、たくさんの俳優部さんたちが来ていただいたので。楽しい時間を過ごせたら」と晴れやかな顔を見せた。

葉名恒星 監督 ©2023キングレコード
葉名恒星 監督 ©2023キングレコード

本作の企画の経緯について葉名監督が「『マヨナカキネマ』という、街の片隅で生きる若者たちの恋とセックスを描くというレーベルで撮らないかという話をいただいたときに、今まで“好きだからこそ性欲が沸かない”という映画を2本撮ってきていたので。この題材で書けるものがあるんじゃないかと思って撮りました」と明かすと、平井も「お話をいただいた時に、元カノに6年くらいこじらせているという話だと聞いて、自分も昔の恋愛を引きずるタイプではあるので、気持ちは分かるかもしれないなと思って。ワクワクしながらオファーを受けた気がします」と述懐。

平井亜門 ©2023キングレコード
平井亜門 ©2023キングレコード

一方、平井とダブル主演を務める伊藤は、「初のダブル主演というのもあったんですけど、わたしにとっては初の映画でもあったので。決まった時はビックリというか。半信半疑でもあったので、台本をいただいて、平井さんの隣に名前があるのを確認したときにようやく実感が決まった感じがします」と切り出すと、「それと本当にありがたいなという気持ちがあったので、自分の持っているものを出し切って、体当たりで挑まないとなという気持ちでいました」と撮影当時の想いを明かした。

伊藤早紀 ©2023キングレコード
伊藤早紀 ©2023キングレコード

そんな撮影現場について長村は「スタッフも同世代も多かったので話しやすかったですね。気軽に聞くこともできましたし、こんなことをやってみたいというのも言いやすかった。それとキャストも同世代なので、終わってからも一緒に飲みに行く機会もあったりして。なんだかいい仲間ができたなと思う去年の夏でした」と振り返る。

長村航希 ©2023キングレコード
長村航希 ©2023キングレコード

また、主人公のまるおがつくる映画の主演俳優・寛太を演じた中山は、「(劇中では)僕がまるに対して、けっこう詰めるというか。それは違うんじゃないの、という具合に言っていく役回りだったんですけど、友だちだからこそ言うというようなあんばいは難しかったですね」と振り返ると、「でも普段は脚本をつくっている人に対して、あそこまで激しく言うということはないので。葉名さんに対してもしてなかったとは思いますが。だから新鮮でしたね」と笑ってみせた。

中山求一郎 ©2023キングレコード
中山求一郎 ©2023キングレコード

そして同じくまるおがつくる映画の主演女優・ナツを演じた久保は「ナツ自体はまっすぐというか。芯のある女の子だなと思っていて。その中で、まるがつくる映画に対してまっすぐなんですけど、“好きなのに抱けない”という主張はナツからしたらはてなだらけなんだと思っていて。そこを突き止めていくというのは意識しましたね」と続けた。

久保乃々花 ©2023キングレコード
久保乃々花 ©2023キングレコード

さらにアキの義理の妹・ひかるを演じた冨手は、「伊藤さんが演技がはじめてだというのはまったく知らなかった」と驚きを隠せなかった様子。

「現場でははじめてをまったく感じさせないくらいにナチュラルにお芝居をされていて。監督ともディスカッションをしながら、やられているなというような、いい印象があります」と笑顔を見せた。

冨手麻妙 ©2023キングレコード
冨手麻妙 ©2023キングレコード

タイトなスケジュールながらも、良好な関係性を築き上げた様子のキャスト陣。

「監督は初日が終わった後に『楽しい!』と笑顔だった」と証言していた長村も「現場でもけっこう監督は丁寧で。リハーサルの時点で動きを変えてみたりとか、セリフを言う間を詰めてみたり、間をとってみたりと、たくさん試させてくれた現場だったので。わりとぜいたくにやれたのが良かったですね」と明かすと、監督も「2日目くらいには(平井)亜門くんも脂がのってきたので。スムーズにやることができて。亜門さまさまでした」と満足げな様子。

そんな二人は今ではすっかり打ち解けた様子で、「亜門くんも最初は下手に出ていて。(好きなのに抱きたくないという)こういう気持ちは共感します、分かりますと言ってくれていたのに、今では取材などでも『全然分からなくて』と言うようになった」と葉名監督が嘆くと、平井も笑いながら「思っていたよりもこじらせているなと思ったんです」と返すなど、冗談を言い合えるような関係性になった二人に、会場は大いに沸いた。

そして最後のコメントを求められた平井は「今日はメインキャストがそろって壇上に立って。みんなのいろんな側面を見ることができたので楽しかった。さっき葉名さんがこじらせていると言ってましたが、こういう人を否定するのではなく、こういう人もいるんだなというような、映画を観た人に、そういういろいろな感情が湧き出てもらえるようになるなら、映画としては成功かなと思っています。今日観ていただいて、家に帰った後も『きみとまた』について考えてもらえたら僕はうれしいです」とあいさつ。

葉名監督も「この映画の撮影が終わって1年くらいたって。家のモニタとかで何度も見てきたんですが、やっぱりこうやって映画館のスクリーンで上映されることではじめて映画になるんだなと思いました」としみじみ語ると、「今ここに立っている俳優さんたちを含め、エンドロールにもたくさんのスタッフの皆さんが出てきたと思いますが、彼らはこれからもきっと多くの映画を手掛けることになると思います。ぜひとも応援をお願いできましたら」とメッセージを送った。

【イントロダクション・ストーリー】

愛しているから抱けない男と、精子が欲しい女
新鋭・葉名恒星が描く新しい愛のカタチ
『きみは愛せ』『愛うつつ』と立て続けに自主制作の問題作を作り続けてきた新鋭・葉名恒星監督の商業映画デビュー作。愛しているがゆえに、愛している女性に性欲を抱けない。

自身の体験に基づくライフワークとも言えるテーマで過去2作品を生み出した葉名恒星が“愛しているからこそセックスをしない”というテーマをさらに突き詰めた新しい愛のカタチを描く問題作が登場。

愛しているからセックスをしたくない。それが原因で別れた恋人アキを未だに忘れられないでいる自主映画監督のまるお。自身の体験を基に新作映画を撮ろうとするが脚本に行き詰ってしまう。

なぜアキを抱けなかったのか。自らも答えを出せないと問いに向き合うためアキに会う決心をするまるお。一方のアキはサラリーマンの田頭と結婚しているが、子供は欲しいのにセックスレスの夫婦関係に悩んでいた。

久しぶりに再会するまるおとアキ。まだアキの事を忘れられないまるおに対し、アキは別れ際に言う。「まるおの精子をください。」

©2023キングレコード
©2023キングレコード

【作品情報】

出演:平井亜門、伊藤早紀、長村航希、中山求一郎、久保乃々花、丸純子、冨手麻妙、仁科亜季子
脚本・監督:葉名恒星
エグゼクティブプロデューサー:山口幸彦
企画:利倉亮
プロデューサー:江尻健司
製作:キングレコード ©2023キングレコード
公式HP
公式Twitter

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