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第6話『夢想る(ゆめみる)/未来の恋と二人きりの長い夜』

湯川は内海から依頼を受け、彼女の幼なじみが起こした事件の捜査を依頼された。内海の幼なじみであり、占い師の坂木(新井浩文)は、森崎家の屋敷に不法侵入し、2階の自室で就寝中であった17歳の娘・礼美(堀北真希)に暴行を働こうとしたという。異変に気付いた母・由美子(手塚理美)が猟銃をもって駆け付けると、坂木に向かって発砲。幸い礼美は無事だったが、坂木は傷を負ったまま現在も逃亡中である。

捜査を進めたところ、坂木はここ一月ほど、礼美にストーカー行為を働いていたことが判明する。礼美は坂木の占い店の顧客だった。そんな中、内海の携帯に坂木から連絡が入った。坂木によると「自分は礼美に呼ばれたから部屋に入った」とのこと。彼が占いに使っていた水瓶に、「会いに来て」という礼美からのメッセージが浮かんだというのだ。

一連のやりとりを聞いた湯川は、坂木の言動を「ストーカーの妄想」とバッサリ切る。すると薫は、坂木が小学校時代に書いた作文を湯川に見せる。そこには「僕の夢は、モリサキレミと結婚すること」と書かれており、文章の横には、礼美の部屋の飾り窓とそっくりな絵が添えられていた…。

黒幕は過去を消したい母親の由美子

事件の鍵を握るのは、内海と坂木が子供の頃によく遊びに行っていた、北野という画家の存在である。北野はすでに故人である。実のところ、かつて北野は森崎由美子と不倫関係にあり、礼美は彼の子供であった。それは誰にも知られてはいけない2人だけの秘密。

北野は会うことのできない娘の絵を描き続け、毎日遊びにきていた内海を娘であると思い込み、いつしか彼女のことを礼美と呼ぶようになり、それが坂木の記憶に刷り込まれていた。坂木が礼美に惹かれるのは、神の導きによるものではなく、幼少時の体験が強く影響していたのだ。

北野との関係や礼美の出生の秘密がバレるのを恐れた由美子は、坂木の殺害を計画。水溶性フィルムに油性マジックでメッセージを書き、水瓶に浮かべることで家におびき寄せ、猟銃で撃ち殺す狙いだ。しかし、湯川の明晰な推理によって目論みを暴露され、罪を告白。不慮の事故死を遂げた北野は、由美子によって殺されていたのだった。

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