ホーム » 投稿 » 日本映画 » 劇場公開作品 » 「映画館と映画自体の持つ力を試したい」映画『愚鈍の微笑』宇賀那健一監督、単独インタビュー » Page 5

SFテイストを自作に取り入れるワケ

Ⓒ春巻号
Ⓒ春巻号

―――ある意味、リアルだなと思ったのが、3人がマックのハンバーガーやストロングゼロなどでパーティーをしている場面です。

「その辺の小道具はこだわりましたね。この物語の世界観は場所が日本であるとも、時代設定も特に決めていないんです。でも、全てを架空の物事として進めるのも、何か違うなとも思ったので、現実感をそのような小道具や『ウォーキング・デッド』などの会話で表わしました。

そういった誰にでも分かり得るシチュエーションをどう置くかということは、めちゃくちゃ考えたと同時に、とても迷いましたね」

―――他の作品もそうですが、何かしらのSFテイストがありますよね。

「実は、SFっぽさは意図的に入れているつもりは全くなくて。ただ、スクリーンで観るものって、別に嘘ついてもいいと思っていることの表われなのかもしれません。

普段から今、目の前で見えているものだけが真実だとも思っていない部分もあるので、それが反映されているのかなという気もします」

―――また、ラストの方であるキャラクターがある国に行きたいと言いだすのですが、その国のチョイスが何だか意外で面白かったです。

「ああ、あれは僕が単にずっと行ってみたい国を言わせたんです(笑)。日本が舞台かどうかは定かではないと言いつつ、なるべく日本人がイメージできにくい国でもあった方が、いいかなと」

―――最後にこれまたあるキャラクターが言う、一言にも、グッときましたね。

「あれは、演じた役者さんの案なんです。実は一番明確なメッセージかもしれません」

―――本日は、ありがとうございました!

【関連記事】
「人間」の境界線を問う衝撃作…モデルとなった実際の事件の深すぎる闇とは? 映画『月』徹底考察&評価。忖度なしガチレビュー
歌よりも重要なものとは? アイナ・ジ・エンドの”身体”に注目…映画『キリエのうた』徹底考察&評価。忖度なしレビュー
「本当に真剣にやり切りたい」有名都市伝説から生まれた映画『リゾートバイト』主演・伊原六花インタビュー。意気込みを語る

1 2 3 4 5
error: Content is protected !!