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綾野剛×柄本佑×さとうほなみ共演。映画『花腐し』に阪本順治監督・片山友希ら著名人10名から絶賛コメント到着!

text by 編集部

純文学の最高峰、芥川賞を受賞した愛の物語を、綾野剛主演で映画化。『火口のふたり』『赫い髪の女』『共喰い』など数多くの脚本を手がけてきた荒井晴彦の監督作品『花腐し』が、11月10日に公開された。この度、阪本順治監督や女優の片山友希、作家の鈴木涼美など総勢10名の著名人から絶賛コメントが到着した。

「刺激的で、驚くばかりだった」
映画『花腐し』に著名人らの絶賛コメント到着!

©2023「花腐し」製作委員会
©2023花腐し製作委員会

『赫い髪の女』(79)、『キャバレー日記』(82)など日活ロマンポルノの名作や、『遠雷』(81)、『Wの悲劇』(84)、『ヴァイブレータ』(03)、『共喰い』(13)など数多くの脚本を手がけてきた荒井晴彦が、主演に綾野剛、共演に柄本佑、さとうほなみを迎えた映画『花腐し』(11/10公開)。

この度、阪本順治監督や、城定秀夫監督、根岸吉太郎ら映画監督や、女優の片山友希、北香那、田中麗奈、俳優の中島歩、瀧内公美、女優・作家・歌手の中江有里、作家の鈴木涼美ら総勢10名の著名人から絶賛コメントが到着。

斜陽の一途にあるピンク映画業界。栩谷は監督だが、もう5年も映画を撮れていない。梅雨のある日、栩谷は大家から、とあるアパートの住人への立ち退き交渉を頼まれる。

その男・伊関は、かつてシナリオを書いていた。映画を夢見たふたりの男の人生は、ある女優との奇縁によって交錯していく。

映画監督の阪本順治(『冬薔薇』『一度も撃ってません』)と城定秀夫(『アルプススタンドのはしの方』『愛なのに』)、根岸吉太郎(『ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ』『サイドカーに犬』)はそれぞれ「デカダンなのに、こんなにも刺激的で、驚くばかりだった。美しい余韻が、いまも心に響く。これは、模倣の反復をくりかえすいまの表現者に対する、荒井晴彦監督からの手厳しい警告だ。その作法は、もう天才の域です」(阪本)、「かつて自分はこの場所にいた。多くの人が去り、ダメになり、亡くなったが、それでも皆、映画を撮ろうとしていた。この腐臭まみれの青春たちは、確かに、そこにあったのだ」(城定)、「荒井晴彦は性と個人史を映画という場を借りて追求してきた。日本の私小説がダメ男の系譜なら、この私映画はダブルのダメ男で虚構から現実を照射した」(根岸)と語った。

女優の片山友希は「いつもボソボソ喋る彼のお茶目な一面を見た時彼女は彼のこういう所が好きだったんだと思った。「性と死」遠くにあるようでそれは隣り合わせだと確信した。最後のシーンを観て私は号泣しました」、北香那は「人生の色を失った男たちと、かつての彼女の生命力がモノクロとカラーの世界観と重なりその対比にすっかり心を奪われました。泣けて笑えて、感情の豪雨に抗えない!最高傑作を観ました」、田中麗奈は「思い出にされる女は良い女ですか、、、、?とちょっと強めに言ってみる。文学的哀愁のある、魅力的な映画でした、、。でもなんだか女としては悔しいんですけどね」とコメント。

俳優の中島歩夢は「映画に関わる俳優の僕には赤面してしまうような光景や言葉に気づいたら魅了されていました。それととてもきれいな雨のショットを覚えています」、瀧内公美は「卯の花を腐らせる長雨。その雨の、澱んだ水溜りに吸い寄せられた木屑のように、彼女の人生は儚いと思った。そして雨は今でも続いている。五月雨のやむ日がいつか来ることを同じ木屑のわたしは願う」、女優・作家・歌手の中江有里は「フィクションに魅せられた男たちと、他人になりたがる女の、遅れてきた青春物語。夢の果ては残酷で美しい」と語った。

作家の鈴木涼美は「高度成長期に建てられたアパートも、ピンク映画も、かつて愛した恋人との関係も、もうすぐ消えることは明らかで、ただゆっくり腐りゆくのを見ているしかない。それでも完全に朽ち果てる直前、強烈な光を放つのだとしたら、本作がまさにその煌めきだと思った」とそれぞれの想いを語っている。

ふたりの男とひとりの女が織りなす湿度の高い男女の物語――荒井晴彦が、『火口のふたり』(19)に続く自身4作目の監督作品として選んだ本作は、芥川賞受賞の松浦寿輝による同名小説に“ピンク映画へのレクイエム”という荒井ならではのモチーフを大胆に取り込み、原作の“超訳”に挑んだ意欲作で日本映画史に残ること必至。

切なくも純粋な愛の物語にご期待いただきたい。

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