家族との確執。父と娘の不器用な愛
梨枝は10年ぶりに訪れた故郷・熊本で、家族との確執にも向き合わねばならなくなる。女優という夢を追って、母の七回忌よりも東京に出て行くことを優先した梨枝に、父の康夫(升毅)は激怒。「帰って来んでよか」と勘当されてしまう。梨枝には梨枝で母との約束があったわけだが、おそらく家族の誰も、そのことを知らない。
撮影の過程で再会を果たす梨枝の家族や知人たち。彼らが語るささやかなエピソードから、梨枝と康夫の真実が浮かび上がってくる。キーワードは焼き飯とファミレスのパフェ。結局は似た者同士だっただけかもしれない2人の、不器用な愛情に心が温まる。
梨枝は、咲が回すカメラの前で一世一代の“演技”をする。母との約束を実現する、最後のチャンスだ。ぜひ目に焼き付けてほしい。