声を使う職業との出会い
ーーー現在は声優なわけですが、アニメとの邂逅はいつごろでしたか?
「気づいた時には子供の頃からアニメは見ていました。兄がいるので、その影響で。同世代の子たちが観ているアニメより、ちょっと上の世代の作品を観ていたかもしれません」
ーーー例えば、どんな作品を?
「記憶を返してみて好きだったのは『犬夜叉』ですかね。あと、『名探偵コナン』シリーズはずっと好きで、今でも映画も観に行っています。最新作も、とても面白かったですし、また観たいです」
ーーー声優になろうと思ったきっかけを、教えてください。
「小学生の頃に、何かの授業で使われていた朗読CDを聞いて、どこか惹かれるものがありまして。その後たまたま、そういったナレーションを職業にしている人の特集をテレビで観て、なおさら興味を持ち、ナレーターになりたいと思ったんです。」
ーーーいわゆる、声優ではなく?
「そうですね。アニメやゲームは好きでしたが、いわゆるキャラクターを演じる声優になりたいと当時はあまり思っていなくて。
そこから、あくまでナレーションをやりたくて専門学校に入ったのですが、当然、声優的なアフレコやお芝居のカリキュラムもあるわけですよね。そこで、初めて、こういう道もあるんだなと気付かされました」
ーーーそこからは「声優」を意識し始めたわけですね。
「それが今の事務所に入った時には、まだ、ナレーター志望だったんですよ。それまでに、舞台俳優として演じた経験はあったのですが。でも、色々とご縁があり、アニメ、ゲームの声優オーディションを受けるようになったんです。
だから、 明確に声優をやろう! と思ったきっかけが、実はないんです。ただ、やらせていただけるなら是非! という気持ちでした」
ーーー最初のアフレコの現場は、いかがでしたか?
「それは、もう、緊張しましたね。『CUE!』というゲームのキャラのアフレコだったのですが、基本、1人で収録するんですよ。掛け合いをするというイメージを持っていたので、相手がどういうボールを投げてくるのかということを自分で想像して、会話を成立させるためのお芝居は、すごく難しかったですね」