唐田えりか「石橋監督の愛を感じた」映画『朝がくるとむなしくなる』主演・唐田えりか、 監督・石橋夕帆、単独インタビュー
生きることに疲れを感じていた女性が同級生との偶然の再会をきっかけに、自分らしさを取り戻していく過程を描いた映画『朝がくるとむなしくなる』が絶賛公開中だ。今回は石橋夕帆監督と、主人公・希を演じた唐田えりかさんのインタビューをお届け。撮影現場でのエピソードや作品にかける思いなど、幅広くお話を伺った。(取材・文:山田剛志)
「唐田さんは自分の考えを明確に持っている方」
初対面のエピソードについて
――お二人が会われるのはどれくらいぶりですか?
石橋夕帆(以下、石橋)「めちゃくちゃ久々です。一年以上経っている気が…。最後がアフレコしたときだよね」
唐田えりか(以下、唐田)「そうだ、アフレコが最後だ」
石橋「冒頭のモノローグだけ録りに来てもらいました」
―――ラストの屋外での電話シーン、唐田さんのセリフがとてもクリアだったので、アフレコなのかなと想像したのですが…。
石橋「本編のお芝居は全部現場で録音したものを使っています。音環境が悪かったらアフレコをと思っていましたが大丈夫だったので、モノローグだけですね」
―――プレス資料によると、石橋監督が企画をある程度固めてから、唐田さんとお会いになり、そのイメージを基に脚本をお書きになったとのことですね。初対面ではどのような会話を交わされましたか?
石橋「まずは雑談から入って、最終的には『活動休止期間中はどうやって過ごされていましたか?』とか『何を考えていましたか?』といった踏み込んだお話も聞かせてもらいました。韓国ドラマや映画をよく観ていたと仰っていましたよね」
唐田「そうですね、確かに観ていましたね。でも、訊かれたことを私は完全に忘れている(笑)。石橋さんが『アニメが好き』と仰ったことは覚えています」
石橋「お互い、言ったことよりも言われたことのほうを覚えていますね(笑)」
唐田「あとは、今回、プライベートでも仲良しの芋生悠ちゃんとの共演ということで、『信頼し合いながらできると思う』といった話もさせていただきました」
―――石橋監督は、唐田さんと実際に会って、言葉を交わされて、その人となりやイメージをどのように把握されましたか?
石橋「お会いする前は、映画『寝ても覚めても』(2018)の印象が強くて、天然っぽい方なのかな? と想像していたのですが、根っこの部分は全然そんなことなくて。言葉数は決して多くないのだけれど、自分の考えを明確に持っている方だと思いました」
唐田「ありがとうございます(笑)。確かに、『寝ても覚めても』のイメージを持たれる方は多いかもしれないです」