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大島渚、ラース・フォン・トリアー、青山真治…。後世に残る名作が集ったカンヌ国際映画祭のエピソード

写真映画チャンネル編集部

前述したように『EUREKA ユリイカ』はカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、タイトルの由来となった古代ギリシャ語が示すとおり、世界の映画ファンに「発見」された。ちなみに『EUREKA ユリイカ』が出品された2000年のカンヌ国際映画祭には、ラース・フォン・トリアー監督『ダンサー・イン・ザ・ダーク』、大島渚監督『御法度』、エドワード・ヤン監督『ヤンヤン 夏の思い出』などもラインナップ。後世に語り継がれる名作がずらりと集った。

映画EUREKA ユリイカ©2001 JWORKS FILM INITIATIVE 電通+IMAGICA+WOWOW+東京テアトル

宮崎は14歳で参加した初めてのカンヌ国際映画祭の思い出を次のように語る。「大好きな青山監督や共演者の皆さんと海外に行けるということがただただ嬉しかった。母と一緒に普段だったら絶対に入らないような、ハイブランドのお店に行って、ドレスに合わせるバッグを買ってもらったのも良い思い出です」

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続けて現地での思い出を問われると。「青山監督たちはセレブの方たちが愛用するような高級ホテルに泊まっていらしたのですが、私と兄はそれよりも質素なアパートメントに宿泊しました。近くの浜辺で遊んだり、とても楽しかったのですが、『いつか私もこのリッチなホテルに泊まりたい!』という思いを胸に帰国した記憶があります(笑)」

宮崎の発言を受け、斉藤もカンヌ滞在期間中の“ホテル事情”について言いたいことがあるという。「良いホテルに泊まっていたのは監督、プロデューサー、主演の役所広司さんといった方たち。映画祭期間中のカンヌはホテルが物凄く混むんです。それもあって僕はカンヌのホテルの予約がとれず、少し離れたニースという町のホテルに泊まることになったんです」

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続けて斉藤は意外なエピソードで会場に笑いを起こす。「ニース行きの終電ってめちゃくちゃ早いんですよ。カンヌでは夜な夜なセレブたちのパーティーが行われているというのに、僕は『終電があるんで帰ります』って…まるで東京にいるのと変わらない(笑)。僕にとってカンヌは、終電に乗り遅れないように必死に走った記憶が強いですね、はい(笑)」

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