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西島秀俊&中村倫也“仮面ライダー愛”を語る! 『仮面ライダーBLACK SUN』舞台挨拶ルポ【第35回東京国際映画祭】

text by 編集部
写真映画チャンネル編集部

10月28日(金)よりAmazonプライムにて配信がスタートするドラマ『仮面ライダーBLACK SUN』。配信前から話題を集める同作の先行上映会が第35回東京国際映画祭にて催され、ダブル主演を務めた西島秀俊、中村倫也に加え、白石和彌監督が登壇。「仮面ライダー」にかける思いや、作品の見どころについて語った。

現代日本を代表する2人の名優が“仮面ライダー愛”を語る

©石森プロ東映 ©仮面ライダーBLACK SUNPROJECT

1971年にファーストシーズンが制作・放送されて以来、50年以上にもわたって歴史を紡いできた『仮面ライダー』シリーズ。長い歴史の中でも傑作として名高い『仮面ライダーBLACK』(1987)が新たなキャストとシナリオで復活する。

主演の南光太郎(仮面ライダーBLACK SUN)を演じる西島秀俊は、初代『仮面ライダー』の放送がスタートした1971年生まれ。幼少時から『仮面ライダー』に触れて育った世代として、本作にかける思いもひとしおだ。

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「近年の『仮面ライダー』シリーズも優れた作品が多く、かねてから出演したいと思っていたのですが、僕の年齢だと出演する機会があっても敵役かなと思っていました。主役のオファーをいただいた時は光栄だと思う半面、プレッシャーも感じました」(西島)

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「近年に放送された『仮面ライダー』作品は子供と一緒に鑑賞するのか?」という司会者の質問に、少し恥ずかしそうな様子でうなづいた西島。本作のレーティング(年齢制限の枠)が※R18+となったことについて、「子供たちが鑑賞できるバージョンを新たに作っていただけたらなと思います。ギャラはすべてお返しするので(笑)」と茶目っ気たっぷりに語った。
※18歳以上の方が視聴可能

さらに、ライダースーツの生物的な造形、こりに凝ったデザインに触れることで「役のイメージが大きく膨らみ、内面の芝居にもポジティブな効果をもたらした」と語り、コンセプトビジュアルを担当した映画監督の樋口真嗣、造形を担当した特殊メイクデザイナー・藤原カクセイの優れた仕事にも言及した。

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一方、仮面ライダーBLACK SUNのライバル、仮面ライダーSHADOWMOON(シャドームーン)役に抜擢された中村倫也は、幼少時に『仮面ライダーBLACK RX』(1988)を兄と一緒に鑑賞し、レンタルビデオで過去作をチェックするなど、物心ついた頃から『仮面ライダー』シリーズは身近な存在だったという。

「中でもSHADOWMOONというキャラクターは、僕の中で強烈なインパクトを放つ存在でした。今回はオファーが来たというよりかは、リブート企画のお話を聞きつけて、『SHADOWMOONを僕にやらせてください』とプロデューサーに直訴したというのがスタートなんです」

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さらに、撮影時の苦労については次のように語った。「苦労したのはカリスマに見せなければいけないという点ですかね。普段はヘラヘラしている人間ですので…。あとは変身シーンでは特撮ならではの配慮を沢山しなければならず、テクニカルな部分での苦労もありました」

監督を務めた白石和彌写真映画チャンネル

監督を務めた白石和彌は、暴力団と警察組織の熾烈な戦いを描く『孤狼の血』(2018)を手がけたバイオレンス映画の名匠。「特撮モノをやってみたいという思いはずっとあった」と述べ、特撮作品の醍醐味について「現実ではあり得ない存在を造形できるのは楽しかった。SFであるからこそ象徴的なメッセージを入れやすいという点も、撮っていて面白いと思った」と語った。

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「大人の仮面ライダーを作ってほしい」というプロデューサーの要請のもと制作を開始。白石監督は「大人向けとはいえ、子供が背伸びして観ることができる作品にしたい」と考え、当初目指したのはPG12※だった。しかし「完成したらR18+になっていていた」と述べ、「これは僕の不徳の致すところ。子供たち、ごめんなさい」と苦笑しつつも率直に謝罪し、場内は笑いに包まれた。
※小学生以下の子供が視聴する際、保護者の助言・指導が必要となる。

豪華キャストと実力派監督が揃い踏みした『仮面ライダーBLACK』。間もなく10月28日(金)よりAmazonプライムにて独占配信がスタートする。

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