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一時は『とっとこハム太郎』と同時上映

©2023 TOHO CO., LTD.
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多くの人は、この映画がゴジラの評価を著しく下げた要因の一つであると考えている。しかし、山崎はこの意見に反論。エメリッヒ監督の映画が公開された時点で、日本でのゴジラ人気はすでに低下していたと語った。

山崎監督「エメリッヒのゴジラは日本市場にはあまりインパクトを与えなかった。日本におけるゴジラ人気は、その頃にはすでにピークを過ぎていた。一時は『とっとこハム太郎』と一緒に上映されたこともあった。何年も前から衰退の一途を辿っていたのです」

山崎の視点は、ポップカルチャー現象の周期的な性質に光を当てている。ゴジラの人気の変動は、視聴者の嗜好が常に進化するエンターテインメント業界の傾向を踏まえて、広い視点で見ていかなければいけないのだ。

上記の山崎のコメントが教えてくれるのは、フランチャイズの一時的な衰退を、たった1本の映画の失敗に起因させるのは、あまりにも単純すぎるということだ。

庵野秀明監督の映画『シン・ゴジラ』(2016)や、山崎監督の映画『ゴジラ-1.0』がもたらしたゴジラ人気の再燃は、エンタメコンテンツとしてのゴジラのパワーを再認識させた。また、これらの映画は人々のゴジラへの関心を復活させただけにとどまらず、伝統的な要素と革新的なストーリーや視覚効果を融合させ、怪獣ゴジラの遺産を拡大した。

戦後日本での始まりから世界的な存在に至るまで、怪獣ゴジラは何十年もの間、魅力的なゴジラの核を保ちながら進化を遂げてきた。ゴジラは単なる映画的アイコンではなく、常に変化しながらも永続する大衆文化の象徴であり続けている。

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