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『風の谷のナウシカ』に影響を与えた事件とは? 宮崎駿による名作の知られざるヒストリーを解説。ネタ元となった作品とは?

text by 編集部

映画、漫画共に多くのファンに長年愛され続けるスタジオジブリの傑作映画『風の谷のナウシカ』。環境問題を神秘的、幻想的に取り扱う同作には、実は非常に興味深い秘話が複数存在している。今回は現地メディアScreen Rantを参考に、本作に隠された舞台裏の物語を解説していく。

史上最高のアニメ映画のひとつ

© 1984 Studio Ghibli・H
© 1984 Studio GhibliH

映画『風の谷のナウシカ』(1984)は、宮崎駿の傑作であり、現在では史上最高のアニメ映画のひとつとして数多の人々に認識されている名作である。

本作の舞台は、隆盛を極めた高度文明を崩壊させた「火の七日間」と呼ばれる大戦争から約1,000年後…。

生き延びた人類は瘴気(しょうき)と呼ばれる有毒なガスを放つ腐海(ふかい)や、昆虫に似た蟲(むし)と呼ばれる巨大生物達の脅威に虐げられながら生きていた。そんな中、16歳の主人公である風の谷の族長ジルの末娘ナウシカは、瘴気を使う戦争を止め、巨神兵の戦争利用を防ごうとする。

3億円という製作予算で作られた本作は、他のジブリ作品と比べると非常に早いもので、僅か約9ヶ月の間でその製作が行われている。短い期間での製作とはいえ『風の谷のナウシカ』の舞台裏には、知られざる興味深い物語がいくつも存在する。早速その内容を紹介していきたい。

この作品のオリジナルは、宮崎駿が徳間書店のアニメ情報誌である『アニメージュ』誌上にて発表したSF・ファンタジーの漫画シリーズであった。

同シリーズは『アニメージュ』1982年2月号より連載を開始。1994年に第23回日本漫画家協会賞大賞、1995年に第26回星雲賞コミック部門を受賞し、コミックス全7巻となる累計発行部数は1780万部を突破し、現在では海外でも8か国語で翻訳・出版が行われている。

映画『ルパン三世 カリオストロの城』(1979)でもその名が知られていた宮崎駿は、砂丘のような世界を舞台にし、戦争が社会に及ぼす影響について彼の想いを反映させた物語を制作を試みた。この漫画は予想外のヒットを記録し、宮﨑駿はその後長編映画化を請け負うことになったのだ。

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