津田健次郎の狂気芝居に引き込まれる…最高の結末とは? 『映画 マイホームヒーロー』徹底考察&評価。忖度なしガチレビュー
text by 寺島武志
佐々木蔵之介が主演を務める『映画 マイホームヒーロー』が現在絶賛公開中だ。本作は人気マンガを原作とし、2023年に放送された深夜ドラマ『マイホームヒーロー』の完結編で本格アクションとコメディが魅力だ。今回は映画版の見どころを徹底解説する!(文・寺島武志) 【あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー】
深夜ドラマ枠から7年後を描く『映画 マイホームヒーロー』
本作は、山川直輝(原作)、朝基まさし(作画)による講談社「週刊ヤングマガジン」連載の人気マンガを原作とし、2023年秋に深夜枠で放送されたドラマ『マイホームヒーロー』の完結編だ。
TBSでは、深夜1時半という深い時間の放送で、しかも30分枠ながら、マニアックな人気を誇るドラマ枠だ。ここからは、『賭ケグルイ』や『映像研には手を出すな!』が映画化に至っている。
一人娘の零花(齋藤飛鳥)の交際相手を装いながら、彼女に危害を加えようとしていた麻取延人(内藤秀一郎)を殺し、延人が所属する半グレ組織と命がけの闘いを繰り広げたおもちゃメーカー「HOLIDAY HOBBY」の営業マンであり、家庭では良き父である鳥栖哲雄(佐々木蔵之介)が主人公だ。
ドラマ版では、哲雄に殺された延人の父・義辰(吉田栄作)と対峙しながらも、義辰はナイフで自らを刺す。哲雄は驚きながらも命拾いしたが、その死体を奥多摩町の御後山山中に埋めたところまで描かれている。
そして劇場版では、その7年後からストーリーが始まる。