予想を裏切る衝撃の結末…高クオリティのワケは? 劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』考察&解説。評価レビュー
text by ガラガラ
大人気シリーズ劇場版最新作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』が大ヒット公開中。北海道・函館を舞台に、ありそうでなかった”西の高校生探偵”服部平次と怪盗キッドの直接対決が実現。今回は公開3日で興行収入33億円を突破した本作のレビューをお届けする。(文・ガラガラ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】
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【著者プロフィール:ガラガラ】
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服部平次と怪盗キッドの直接対決が実現
本作『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』は、”西の高校生探偵”服部平次と”月下の奇術師”怪盗キッドの対決を描いた作品として告知された。
平次やキッドは「名探偵コナン」でも屈指の人気を誇る人物である。両者ともに「名探偵コナン」の初期から登場しており、前作『黒鉄の魚影(サブマリン)』(2023)でキーパーソンとなっていた灰原哀よりも原作では登場が早い。
平次、キッドの両者ともに劇場版には何度か登場しているが、意外にも二人が直接対峙するという展開は本作が初めてだ。
劇場版では3作目の『世紀末の魔術師』(1999)で両者とも初登場となっているが、そのときは直接掛け合うことはなかった。
そんな平次とキッドが劇場版27作目にして初めて真っ向からぶつかるとなれば、いったいどんな映画になるのだろうと期待せずにはいられない。
だが、平次とキッドにいったいどんな因縁があるのか。平次は探偵なので泥棒であるキッドに敵対するのは当然といえば当然だが、もっと重大な因縁が二人にはあった。
実はキッドは以前の事件で平次の幼なじみの遠山和葉に変装していたことがあったのだが、平次はそれに気づかずに和葉に変装したキッドにキスをしようとしてしまったのだ。
気付かなかった平次にも問題はあるだろうが、それがきっかけで平次に火をつけることになったわけである。
さて、キッドは世界をまたにかける大泥棒であるが、今回狙っていたのは幕末の新選組副長・土方歳三にまつわる日本刀だった。
舞台は北海道の函館。コナンや平次たちも剣道大会が開催されるため函館に訪れていた。
そして、函館の目玉の一つである『五稜郭』が主な舞台となっている。