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「声優チームと作画チームの、エゴのぶつかり合い」
迫力あるセリフと画力

©金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会 
©金城宗幸三宮宏太ノ村優介講談社劇場版ブルーロック製作委員会

ーーアフレコを録り終えた時の達成感などを教えていただければ幸いです。

「まだ1日目は、これから試合だぞ!というところで終わったので、『早く続きを録らせてほしい!』という気持ちが大きかったですね。でも、もう夜中だったんですよ。

サッカーの試合のシーンの画にはとても力を入れているので、そこは時間をかけて作ってもらいたいですし、まだ完成したものを見てないですが、迫力あるサッカーシーンが描かれていると思います。それは声優チームと作画チームの、エゴのぶつかり合いですので」

ーーちょうど『エゴ』の話になりましたが、本作は世界一の『エゴイスト』を目指す物語です。興津さんが自分をエゴイストかもしれない! と思ったエピソードはありますか?

「うーん、僕は、言われたことをそのままやるのが嫌だから、結構エゴイストなのかな…。今日も質問にあんまり素直に答えてないですよね(笑)『こういう答え欲しいんだろうな』って思うけど、答えたくないっていう、天邪鬼なところがありますね」

ーーいえ、興津さんからしかお聞きできない貴重なお話、大変嬉しいです。『ブルーロック』は個性的なキャラクターがたくさんいますが、興津さんが特に好きなキャラクターは誰ですか?

「南無三(なむさん)くんこと、五十嵐栗夢(いがらしぐりむ)くんです。僕が勝手に南無三くんと呼んでいるんですけど。イガグリくん」

ーーとても意外です。なぜイガグリくんなのでしょうか?

「『南無三!』っていうだけでかっこいいからズルいじゃないですか。斬鉄よりかっこいいこと言ってるし、しかも言葉も間違ってないし。しかも進化系の『南無阿弥陀仏アーップ!!』とか言うし。ズルい!『南無阿弥陀仏アップ』ってすごく言いづらいんですよ。好きなのにいつもスマートに言えないんですよ。

この間『ブルーロック』のイベントがあって、そこで言ってみたんですけどスムーズに言えなかったです。南無阿…ほら言えない。そこのイベント会場で僕が『南無阿弥陀仏アップ!』やりたいって言って会場の3000人巻き込んで、みんな付き合っていただきました(笑)」

ーーすごく楽しそうなイベントだったんですね。ご自身が、サッカーをもう一度やるとしたら、誰のプレースタイルや能力が欲しいですか?

「僕自身、足が遅かったから、やっぱり斬鉄くんです。早く走る人って、足をどう動かしたら早く走れるかとか考えているんですよね。そこまで行きつかないうちに諦めてしまったんで」

ーー小学校の時に気づいたら、まだサッカーを続けていたかもしれないですね。足が速いキャラでしたら、千切豹馬になりたいとは思いますか?

「彼は、斬鉄くんとはライバルですからね。負けるわけにはいかないんです! ロングランでは負けてしまったけれど、これから努力して千切くんには負けないようにしようと思ってますね。トップスピードをさらに伸ばしていきたいなと思いますね!(斬鉄くんになりきり)」

ーー斬鉄は『バカ斬鉄』と呼ばれるキャラでしたが、興津さんがご自分と似ていると思う点はありますか?

「作中で斬鉄くんも言っているように、『バカっていうやつがバカなんだぞ』って思って生きてます(笑)馬鹿は悪口だぞ! ということを皆さんもう1度胸に刻んで、優しく斬鉄くんのことを見てあげてください」

ーー『バカ斬鉄』には、愛が籠っているとブルーロックファンは思っているんじゃないでしょうか。

「いや、許さない!(笑)でも本作を観ていただければ、そのバカの素晴らしさが、そしてバカに対する矜持というものを斬鉄くんが語っていますので、是非ともそこは注目していただきたいポイントです」

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