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役との共通点とピアノレッスンについて

写真:宮城夏子
写真宮城夏子

―――雪乃の事情はこの映画全体の見方をガラリと変える大きな要素なので、演じるのは相当難しかったのではないかと思うのですが。

「そうですね。母親(西田尚美)とのシーンも辛かったですし、湊人とのシーンも、彼と仲良くなればなるほど、辛いみたいな…。秘密を抱えているから、湊人との楽しい時間も『これから起こることは考えないようにしよう』と心に蓋をして彼と過ごさなければならないのが苦しかったです。

雪乃が湊人を思って苦しんだり、彼のためにやったりしていることを湊人は知らないんだろうな…と思うと寂しくて。ずっと彼に片思いをしているような気持ちでしたね」

―――雪乃役が古川さんにピッタリで雪乃と重なってしまうのですが、役との共通点はありましたか?

「こうと決めたら猪突猛進するところが似ているかなと思います。私は決めたらやり抜かないと気がすまないところがあって、例えば、観たいと思った連続ドラマは最終話まで一気に見ちゃうとか(笑)もちろん雪乃が抱えていることに比べたら、全然浅いかもしれないけど、多分雪乃もそういうタイプだと思うんです」

―――古川さんは撮影でピアノを弾かれていますが、以前、習っていたと聞いています。この映画のためにあらためてレッスンしたのでしょうか?

「私がピアノを習っていたのは幼稚園から小学生にかけて5年間くらいなので、15年間くらいブランクがあるんです。だから撮影が始まる1ヶ月前から本格的にレッスンを始めました。

撮影中も、ロケ先の学校にピアノがあったり、現場に電子ピアノを用意してくださったりしたので、レッスン以外にも常にピアノが側にある環境の中、しっかり練習ができたと思います」

―――大変ではなかったですか?

「意外と思ったより早く感覚が戻りました。楽譜を覚えて弾くまでは大変だったけど、楽譜を覚えたら、ピアノを弾くのが楽しくて。でも京本くんは大変だったと思います。この映画のためにすごく頑張っていました」

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