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池松壮亮が振り返る学生時代とは? 映画『ぼくのお日さま』試写会イベントレポート。主演の池松&奥山大史監督が語り合う

text by 編集部

第77回カンヌ国際映画祭で、日本作品唯一のオフィシャルセレクション部門に選出された映画『ぼくのお日さま』。9月13(金)の全国公開に先駆け、池松壮亮の母校である日本大学藝術学部にてQ&A付き試写会が実施され、登壇した奥山大史監督と池松壮亮が、学生たちの熱い質問に答えた。

池松壮亮が明かす理想の芝居とは? 池松壮亮・奥山大史監督Q&A

ぼくのお日さま
(C)2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

 本作は、田舎街のスケートリンクを舞台に、吃音のあるホッケーが苦手な少年、選手の夢を諦めたスケートのコーチ、コーチに憧れるスケート少女の3つの心がひとつになっていく過程を描く、淡くて切ない小さな恋の物語だ。

 満席となった教室で、学生たちの温かい拍手で迎えられた奥山監督と池松。監督は「初めてこの大学に来ましたが、感激しています。こんな設備があるんですね」と笑顔を見せ、久しぶりに母校におとずれた池松は「実は、今日の試写は、一般の方に初めてのお披露目なんです。自分の母校ということもありますが、これから未来に羽ばたいていく皆さんにお届けできるということは本当に光栄だなと思っています」と感慨深げ。

ぼくのお日さま
(C)2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

 3人のスケートシーンについて「どのように撮ったのか?」と問われた監督は「自分もスケートの経験があったので、スケート靴を履きながら撮りました」と状況を説明し、「スケートリンクの場面では、けっこう照明にもこだわって、窓の数だけ大きい照明(器具)を用意してもらいました。基本的にスケートのシーンはドキュメンタリーであって、台本には“だんだん上手くなっていく3人”としか書いてなく、池松さんに演出していただきながら演技をしてもらいました。ほとんどアドリブでしたね」と振り返る。

 司会者から「スケートがお上手でしたね」と言われた池松は「上手じゃないですよ。ごまかし、ごまかしね・・・(笑)」と照れつつも「これまでも色々なことに取り組ませていただきましたが、今までで一番難しかったです」と本音をみせた。

ぼくのお日さま
(C)2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

 最後に監督は「これだけ素晴らしい技術と素晴らしい先輩がいるなかでその背中を追いかけながら学べるのは最高に羨ましいです。そう思われる場所にいることに誇りを持って、映画作りを目指していってほしい。いつかお仕事でご一緒できたら」と声をかけ、それを受けた池松は「監督は皆さんとあまり歳が変わらないんです。大活躍の監督が脚本もカメラもやるという、これまでのルールを破っていく。いい映画を作っていくのにルールを必要ない。これまでのルールをぶち壊して新しい世界を作って行きたいと思いますし、ぜひ僕も皆さんとお仕事できる日を楽しみにしています」とエールを送り、イベントは幕を閉じた。

 映画『ぼくのお日さま』は、テアトル新宿、TOHO シネマズシャンテにて 9/6(金)〜9/8(日)の 3 日間先行公開がはじまり、9/13(金)より全国公開される。

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