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「この人とだったら一緒に映画を撮れるかもしれない」映画『ラストホール』監督・秋葉美希&田中爽一郎、対談インタビュー

秋葉美希監督の実体験を描き、監督自ら脚本・主演を兼任する映画『ラストホール』が9月6日(金)より公開中だ。構想から約7年の月日を経て作り上げた本作。今回は、主演を兼任した秋葉美希と、その幼馴染役である田中爽一郎にインタビューを敢行。2人の仲の良さが伝わる撮影の裏話など、たっぷりとお聞きした。(取材・文:タナカシカ)

明るさと苦しみの共存、秋葉監督がキャラクターに込めた思い

写真:武馬怜子

監督、主演・暖役:秋葉美希 写真:武馬怜子

―――秋葉さんは、田中さんと映画『赫くなれば其れ』(2023)でも共演されていましたが、本作で、田中さんをキャスティングされた理由をお聞きできますか?

秋葉美希(以下、秋葉)「爽ちゃん(田中さん)とは、『赫くなれば其れ』以前も、同じ作品への共演経験があって、その時の彼の人柄だったり、現場でのコミュニケーションの取り方などを知った時に、良い少年らしさを感じたんです。無邪気さや、底抜けた明るさみたいなところが、非常に印象的に思いました。

撮影が終わってから、自転車で一緒に花を買いに行ったときに見た、彼の背中に心強さを感じたんです。で、『この人とだったら一緒に映画を撮れるかもしれない』と感じたことと、今回、自分が出演しながら監督も兼任しているので、コミュニケーションがしっかりと取れる関係性でないと作り上げられないと考え、爽ちゃんにオファーしました」

―――本日、田中さんと初めてお会いしましたが、個人的に、壮介というキャラクターと田中さんご本人がとても似ているなと思いました。壮介は、脚本作りのどの段階から構想があったのでしょうか? 田中さんにあて書きしているところもあるのでしょうか。

秋葉「爽ちゃんのあて書きではなく、実は、私の実家の隣に住んでいる幼馴染をモデルにしているんです! その幼馴染という関係性を実際に使いつつ、暖という無骨なキャラクターと、壮介というお日さまのようなキャラクターとの関係を作りたかったんです。でも、その明るさが故に、苦しみも伝わってくる人物にしたかったですよね。そういう掛け合わせは、自分の育ってきた環境などから生まれました」

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