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撮影中に感じた“アイミタガイ”という瞬間

写真:Wakaco
左から黒木華、藤間爽子 写真:Wakaco

―――本作のタイトルでもある、“アイミタガイ”という言葉は元々ご存知でしたか?

黒木「映画のタイトルはカタカナ表記ですし、耳馴染みがなかったのですが、監督に教えていただきました。すごく素敵な言葉ですよね。“知らないところで誰かの想いがつながっていく”この映画にぴったりの言葉だと思いました」

藤間「勉強不足で知らなかったのですが、意味を知ったら、華さんと同じようにすごく素敵な言葉だと思いました。相手のことを想う気持ちが巡り巡って自分のところに帰ってくるなんて、とても日本的な考え方だし、きれいな言葉ですよね。世の中にはまだまだ私の知らない言葉がいっぱいあるんだと思いました」

―――“アイミタガイ”は人とのつながりを意味するというお話がありましたが、現場で、「“アイミタガイ”みたいだな」と思う経験はありましたか?

黒木「後半、梓が叶海の両親に会うシーンですね。それぞれが同じように叶海のことを大切に想って生きてきたという展開に胸が熱くなりました。叶海と両親の時間と梓と叶海の時間が、重なり合うような瞬間、『これが“アイミタガイ”か』と思いました。

映画やドラマは、自分が出演していないシーンで様々なドラマが展開されていて、それが巡り巡って自分の出演シーンに影響を与えたりするので、まさに“アイミタガイ”な瞬間に出会えるお仕事かもしれません」

藤間「私は父親役の田口トモロヲさんとのシーンでNGを連発してしまって、何テイクも重ねてしまったんです。撮影が終わったあと、トモロヲさんに『何度もお芝居に付き合わせてしまい申し訳ありませんでした』と謝ったら、トモロヲさんが『いや、むしろありがとう。いろんなお芝居ができてすごく楽しかったよ』と仰ってくださって、その言葉にとても救われたんです。

私もポジティブに考えられるようにしようと。トモロヲさんの優しさとお芝居への前向きな気持ちは実践したいし、それを周囲の方々にも伝えられればいいなと思いました」

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