三重県のロケ撮影での思い出
―――今回、黒木さんはウェディングプランナー、藤間さんはフォトグラファーの役でしたが、それぞれのお仕事については、どのように捉えて演じられましたか?
黒木「人生の大切な一幕に関わる仕事であり、 結婚をするお客様の幸せのお手伝いをする仕事だと思います。でも、映画では梓が独身のウェディングプランナーだから『結婚していないのね? (結婚する気持ちが)わかるの?』というような嫌味をお客様に言われたりして。
実際に働くとなると心身ともに大変だ思いましたし、梓を通して知ったことも多かったです。ただ私自身、友人の結婚式に出席したことがありますが、やっぱりみんな笑顔ですし、結婚式そのものは幸せなイメージがありますね」
藤間「私は普段、カメラを持ち歩いて写真を撮ったりしないので、今回、友人のカメラマンに頼んで、プロ用のカメラを借りてレクチャーを受けたんですが、カメラって重いんですね。あの重さのカメラをずっと首から下げているというのがもうビックリでした。
あと普段から写真を撮ってみようと“写ルンです”(レンズ付きフィルム)みたいなものを持ち歩いて撮っていたんです。やっぱり撮ることを意識していると、普段見逃していたことに気づくんです。『空ってこんなに青いんだ』とか、木々の変化とかすごく感じて、パシャパシャ撮影していました」
黒木「撮った写真はどうだった?」
藤間「それがフラッシュ使わなかったせいか、仕上がりが真っ黒で。写っていたのもあるのですが、木の木目とか撮っていました」
黒木「面白い〜(笑)」
―――今回、三重県でロケをされていたそうですが、印象に残ったことはありますか?
黒木「商店街など歩いていて楽しかったですし、爽子ちゃんはあのサンプル食品の…」
藤間「撮休の日に散歩していたら、サンプル食品のお店を見つけたんです。この映画では劇中にサンプル食品が出てくるんですが、個人的にサンプル食品大好きなので、スタッフの方のご好意で見学して、お話もさせていただいて。
そのとき『なぜ三重にいらしたんですか?』と聞かれたので『映画の撮影なんです』と言ったら、『アイミタガイ、ですね!』と。劇中に出てくるサンプル食品は、このお店が提供してくださった作品だったんです。とても楽しかったし、うれしかったです」
黒木「私は市長さんがすごく協力的だったことが印象に残っています。ありがたいなと思いました。あと、三重県四日市の銘菓の“なが餅”がすごく美味しかったですね。お寿司や蛤もいただいて、美味しい思いをたくさんしました」
―――映画やドラマの撮影で地方ロケに行かれることは多いと思うのですが、ロケ撮影は俳優としてやりやすいのでしょうか? 家から離れることになりますが。
黒木「嫌いではないです、むしろ好きかもしれません。ロケ撮影だとあまり遅い時間まで撮影することもないですし、いろいろな地方に行けるのはやはり楽しいです」
藤間「私もロケ撮影は大好きです。家にいるとあれこれやることが出てきちゃうのですが、地方ロケはホテルに滞在することになるので、作品と向き合える環境が整えられる気がします。あと地域の観光スポットに行くのも大好きなので、その土地の雰囲気を知ることが役作りにつながるし、私の場合、ロケ撮影の方が芝居に集中しやすいですね」