キャスト・スタッフで共有したゲストハウスでの時間
―――本作では、テーブルを囲むのではなく、縁側でそれぞれが好きな場所に座ったり、庭でキャッチボールをする人がいたりと、自由な環境で生まれる会話シーンが印象的でした。縁側という場所だからこそ、全員が気兼ねなく言葉を発していたのではないかと思います。このゲストハウスは、脚本が完成する前から「ぜひここを使いたい」と考えていたのでしょうか?
「東京にこんなゲストハウスがあるんだ、ということが重要だったんです。大都市の中で、こんな場所が存在することにギャップを感じ、それが魅力にも繋がっていました。だからこそ、toco.での撮影には、迷いがなかったかもしれません」
―――toco.というゲストハウスとの出会いを教えてください。
「実は、僕がバックパッカーとして旅をしていたときの友人が、「toco.」を運営する『バックパッカーズジャパン』さんで働いていたんです。彼のおかげで、この場所とのご縁が生まれ、今回のつながりが実現しました。
撮影期間中も宿泊していましたし、みんなで劇中に出てくる筑前煮を食べながら飲んだり、朝早く起きてコーヒーを飲んだりしていました。印象に残っているのは、2段ベッドがある部屋で横になりながら話していたことですね。修学旅行みたいだなと(笑)」