舘ひろし演じるタカの見どころは?
ここからはしばらく、タカ&ユージの魅力に迫りたい。
「ダンディー鷹山」「セクシー大下」という通り名のネーミングセンスがそもそも秀逸であり、「どっち派!?」と人によって推しが分かれるのもバディものの魅力。
舘ひろし演じる鷹山敏樹(タカ)は相変わらず、女性にモテるキャラクター像。フェイロンと接触した際に一緒にいたステラ・リーがかつて交際したことがある夏子に似ていることが気にかかり、後日、タカは彼女とバーで酒を交わす。
そして、店を出た後、タカはおそらく整形手術を施したのか、容姿がすっかり変化した夏子を後ろから抱きしめる。
「会いたかった…顔を変えても、髪をかき上げる仕草や、雰囲気は変えられない」と。
こんなかっこいい再会を果たし、切ないフレーズを発するなんて、まさにダンディー!
しかし、自身の素性を明かさず立ち去る夏子。
本作では、彩夏がタカ&ユージ、どちらかの子供なのでは? という、あぶデカ史上、初めて「親子愛」というテーマが導入された作品である。
こじつけるようだが、原廣利監督が、父親からメガホンを受け継いだ作品だということも、本作のテーマに間接的に関係しているのではないかと、筆者は睨んでいる。
母親と思われる夏子を探す彩夏が、タカの愛車と同じハーレーで登場することによって、タカの子供でないかと匂わせる演出もツカミとしては最高である。