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ラスボス役・早乙女太一の存在感

©2024「帰ってきたあぶない刑事」製作委員会
©2024帰ってきたあぶない刑事製作委員会

そんなラストバトルでは、ラスボスである銀星会会長・前尾源次郎の息子で、タカ&ユージに強い恨みを抱えるベンチャー企業「ハイドニック」の社長・海堂巧と対峙。

個人的には、海堂を演じた早乙女太一に、拍手喝采である。本作で早乙女が演じた役は、ラスボスとは言え、風格も何もないただの下衆な小悪党である。

前作『さらば あぶない刑事』におけるラスボス、キョウイチ・ガルシア(吉川晃司)の足元にも及ばない、ヘタレ感。探偵であるタカが銃を所持しているわけがないと、高をくくっていたが、あっさり脚を撃たれ「殺す!」と、発狂するチンピラ加減。

まず、ラスボスをこのような人物に設定した点にリアリティーを感じる。その役を演じ切った早乙女太一は、「エリートぶっているが、実はヘタレチンピラ」という、ドラマ『六本木クラス』の御曹司役を想起させる役を、見事に演じている。

また、中盤でタカとユージと初めて対峙した際に「腐った魚みてーな目してるな」と言われるのだが、そのセリフが言い表すとおりの濁った目をしているのには驚いた。

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