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ラウールの品あるヤンキーと
骨子役・出口夏希が可愛すぎる!

©丹月正光/講談社 ©2024 映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会

©丹月正光/講談社 ©2024 映画「赤羽骨子のボディガード」製作委員会

 ラウール演じる威吹荒邦は、その名のとおりちょっと荒っぽい金髪のヤンキー高校生。しかしラウールが演じることで、どこか品も感じられるヤンキーに仕上がっており、それが実写版・荒邦をより魅力的にしている。アクションシーンも、ラウールのすらっとした長い手脚がスクリーンにバーン! と映し出されると、やっぱり迫力があってかっこいい。

「荒邦のピュアな熱量みたいなものが自分と近い」と本人もコメントしていたように、荒邦の骨子に対して不器用なところやピュアな部分、そして仲間思いでどこまでもまっすぐで絶対に諦めない強さを、見事に表現していた。また、お笑い好きを公言していたり、「それSnow Manにやらせてください」(TBS系)など普段からバラエティ番組で活躍しているからこそ、コミカルなシーンもバッチリ。どんなことに対しても常に努力する彼だからこそ、きっと荒邦という役に、真摯に丁寧に向き合ったのだろうなと感じられた。

 また、出口夏希のつい守りたくなる可愛さも、この作品の大きな魅力のひとつだ。現実世界でこんなに“骨子ヘア”が似合う人は、彼女しかいないのではないだろうか。それぐらい、もう本当にずーっと可愛かった。みんなが全力で守りたくなる気持ちもわかる。まさか自分を守るために喧嘩しているとは思っていないため、喧嘩っぽい荒邦を叱ったりするのだが、その叱り方も可愛すぎる。

 また、自分以外のクラスメイト達が骨子を守るための作戦会議をしているところに遭遇しても、「もしかしてダンス大会にサプライズで応援に来てくれるの!?」と超ポジティブな勘違いをしたりと、鈍感なところも魅力的。

 そしてそのダンス大会での、骨子と棘屋寧(髙橋ひかる)のダンスシーンも見どころだ。ライターとしてあるまじきことだが、本当に骨子に対して「可愛い」しか言葉が出てこない。それぐらい、出口演じる骨子は、圧倒的に“守るべき”ヒロインだった。

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