Netflix実写版『シティーハンター』が世界的成功を収めた5つの理由&数少ない欠点(4)槇村秀幸にフォーカスしている!
1980年代を代表する名作漫画「シティーハンター」。待望の日本版実写映画がNetflixで配信中。主人公・冴羽獠を演じるのは鈴木亮平。今回は、原作を愛するライターが、全世界1位の快挙を成し遂げた本作が世界的な成功を収めた理由をわかりやすく解説する。(文・ZAKKY)
絶賛ポイント④ 香の兄・槇村秀幸にフォーカスしている
さらに、個人的に良かったと思う点に加え、惜しかった点もいくつか挙げたい。
本作では、原作の序盤にしか登場しない、「エンジェルダスト」投薬者によって殺害される、香の兄・槇村秀幸を描いている。
『シティーハンター』は、長期シリーズではあるが、基本的には短編の集合体であり、途中から鑑賞しても楽しめる。したがって、単純に獠と香のバディものとしてのイメージが強く、彼らがなぜコンビとなったかを知らない人は多いのではなかろうか。その点、序盤の重要なエピソードを取り上げているという本作は、続編への期待もこめて、非常に喜ばしい。
以下が槇村秀幸の半生である。
・警察官だった父親が、追跡中の犯人を事故死させてしまった。
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・香はその犯人の娘だった。母もすでに他界していたため、槇村の父親は香を引き取る。
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・槇村秀幸と香は義理の兄妹となる。
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・その後、槇村秀幸の父親も病死。父の遺言は、香の20歳の誕生日に真実を伝えることだった。
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・そして、本作でも描かれている香の20歳となったその日に「ユニオン・テオーペ」の手によって、槇村秀幸は殺害される。
余談ではあるが、筆者は10代のころ、『シティーハンター』はアニメ版から入ったのだが、同じくアニメから好きになった『タッチ』(あだち充/小学館/1981~連載)において、上杉和也が事故死する時と同じくらい「え!? 死んじゃうの!」と、槇村の死には衝撃を受けたものだ。
ただ、その名キャラクターの死がなければ、その後の物語は成立しない。獠が瀕死の槇村を抱いて看取る場面は、今作屈指の落涙シーンである。
(文・ZAKKY)
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