お馴染みのギャグは時代遅れ!? それでも人を惹きつける理由は? 映画『劇場版シティーハンター 天使の涙』徹底考察&解説
text by 島晃一
根強い人気を誇る、ハードボイルド漫画原作の映画『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』が絶賛公開中だ。今作は冴羽獠の原点に迫る物語となっており、遂に最終章へと突入した。今回は「天使の涙」の意味や、背景となった街並みなどを、解説していく。(文・島晃一)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
逃れることのできない戦いが、幕を開ける
1985年に、『週刊少年ジャンプ』で連載が開始された北条司原作の大ヒット漫画『シティーハンター』。これまで4度のTVアニメシリーズを放送。劇場版のアニメに加え、香港、韓国、フランスでも実写化するなど、国内外で根強い人気を誇るハードボイルドコメディだ。
2019年には、20年ぶりのアニメ化作品『劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ』が公開。本作、『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』は、それから4年ぶりの新作となる。
前作に引き続き、TVシリーズ初代監督のこだま兼嗣が総監督を務め、監督として『ハーモニー』(2015年)に参加した竹内一義、脚本に『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(2021年)を手がけたむとうやすゆきが加わった。
音楽面では、お馴染みのエンディング曲、TM NETWORK「Get Wild」が再び使用されているが、TM NETWORKは、オープニング曲や数曲の挿入歌も提供している。