冴羽獠の宿命の戦いが、今始まるー。
主人公の冴羽獠(神谷明)は、裏世界ナンバーワンの実力を持つスイーパー、”シティーハンター”であり、相棒の槇村香(伊倉一恵)と共に、新宿を拠点にさまざまな依頼を受けている。
今回の依頼人は、動画制作者のアンジー(沢城みゆき)。依頼の途中、兵士を超人化するナノマシン・テクノロジー「エンジェルダスト」を求める暗殺者が現れたことで、獠たちは激しい戦いに巻き込まれていく。
「エンジェルダスト」は、原作では麻薬という設定だったため、TVシリーズでは自主規制の対象だったが、今回の映画化にあたりはじめてアニメの物語に組み込まれた。
そして、「エンジェルダスト」に絡む犯罪組織「ユニオン・テオーペ」と、その総帥であり長老(メイヨール)と呼ばれる海原神(堀内賢雄)が、ついにアニメにも登場。パンフレットによれば、本作は「『最終章』の序章」として位置付けられており、アンジーをはじめとしたオリジナルキャラクターとオリジナルストーリーを展開しつつ、原作と接続している。
しかし、序章ということもあり、組織や海原の設定や背景は次回作以降に語られる予定なのだろう。今作では、獠やアンジーの過去も深くは掘り下げられていない印象で、おそらく原作ファンではないと理解に時間がかかる箇所や、登場人物への感情移入が少し難しいところもあった。