〈ちーちゃん〉の目的は? なぜ家に執着する? 3つの謎をわかりやすく解説。映画『毒娘』考察&評価。忖度なしガチレビュー
text by ニャンコ
映画『ミスミソウ』の内藤瑛亮監督が手掛ける、映画『毒娘』が4月5日から公開。本来安心できる「家」で、幸せな家庭の「毒」と暴く、社会性に富んだエンタメ系ホラーとなっている本作。今回は、ちーちゃんの行動を考察しながら、家族の在り方や友情について考察していく。〈あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー〉(文・ニャンコ)
一見幸せそうな家族でも…暴かれる「毒」
夫とその娘の萌花と3人で中古の一軒家に引っ越してきた萩乃(佐津川愛美)。家庭に恵まれなかった彼女にとって、夢に見た幸せな家庭。
しかし、ある日外出中の萩乃に萌花(植原星空)の悲痛な声で助けを求める電話がかかってくる。
「ショートケーキとコーラ、買ってきて」
慌てて帰宅した萩乃が目にしたのは、荒れ果てた我が家と洋服をズタズタに切り裂かれた萌花、そして萌花に馬乗りになって大きなハサミを握りしめた見知らぬ少女(伊礼姫奈)の姿だった。
その少女の名前は”ちーちゃん”。
かつてこの家に暮らしていたが、ある事件を起こして町を去ったはずだった。彼女の存在が、一見幸せに見えた萩乃たち家族が押し隠そうとしていた「毒」を暴き出し、悪夢のような日々の幕開けを告げるのであった。