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古参ファンを唸らせた粋な仕掛けとは…? 映画『ドラえもん のび太の地球交響楽』徹底考察&評価。Vaundyの主題歌も解説

text by ZAKKY

大人気作品『ドラえもん』シリーズ。藤子・F・不二雄先生の生誕90年を記念した『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』は、シリーズで初めて「音楽」を扱った作品。今回は、主題歌にVaundyを迎え、新旧ファンも唸る盛りだくさんとなった本作を忖度なしでレビューする。(文・ZAKKY)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

藤子・F・不二雄生誕90周年!
『ドラえもん』初となる音楽映画への試み

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2024
©藤子プロ小学館テレビ朝日シンエイADK 2024

監督を務めるのは、『映画ドラえもん のび太の宝島』(2018)、『映画ドラえもん のび太の新恐竜』(2020) を手がけた今井一暁。本作は完全オリジナル作となる。

物語は、約4万年前、現在のドイツにあたる場所に宇宙から謎の球体が墜落し、その中いた女の子の赤ちゃんを見つけた少年との邂逅というシーンから始まる。

場面は変わり、現代へ。のび太たちは学校で音楽の授業を受けていた。リコーダーがうまく吹けず、プープー鳴らすだけが関の山の、のび太は、スネ夫やジャイアンから「なんだよ、その、のんびりのんきな音は。のび太の『の』」の音だな~!」と馬鹿にされる。

のび太は、ドラえもんに書いたことが現実になるという道具「あらかじめ日記」を出してもらい、「音楽なんかない世界に!」と、衝動的に書き綴ってしまう。

その通り、世界中から音楽がなくなり、楽器を演奏しようとしても、スマホで音楽を聴こうとしても聴こえないという状態になり、世の中はパニックとなってしまう。ドラえもんは「あらかじめ日記」のそのページを破き、世界は元通りに。のび太には、きつい説教を論じる。

しょんぼりとしたのび太は、渋々、野外でリコーダーの練習をするのだが、そこに、謎の美声を持つ少女・ミッカが現れ、のび太の下手なリコーダーの音色に合わせ、ハミングし始めるというオープニングである。

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