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「時空チェンジャー」という難しい効力設定

芳根京子
芳根京子Getty Images

そして、現在存在する場所を、過去24時間以内にいた場所に入れ替えられる道具「時空チェンジャー」が、「あらかじめ日記」と連動し、結果的に地球と惑星ムシーカを救う足がかりとなる。

…が、この一連の流れは、正直、わかりづらい。

・別の場面でなんとなく使った「時空チェンジャー」のスイッチがずっと「ON」になっていた

一度、地球に戻ったのび太は、お母さんに「早く、お風呂に入りなさい」と言われ、何となく、「あらかじめ日記」に「みんなとおふろに入って楽しかった」と記す。(ここが、一番強引な展開であり、「そんなこと書く?」と、クエスチョンマークが脳内にチラつく)

・のび太が「音」がよく鳴り響くという理由でリコーダーの練習をしていた、家の風呂場において「時空チェンジャー」の効力が作動し、地球と惑星ムシーカを含む宇宙空間が風呂場と同じ環境になる。

・よって、のび太たちが演奏する音楽が、本来、「音」のない真空状態である宇宙空間で鳴り響かせることができた(のび太たちは、往年のチートアイテム「テキオー灯」の効力により、宇宙空間でも生存可能な状態)

…う~ん、少し、息切れがしてきた。

整理すればともかくなのだが、ちびっ子たちは、この展開を理解できただろうか? いや、現代の子供たちは、頭がいいので、伏線回収にも慣れているし、余計な心配に過ぎないだろう。

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