不思議な生き物「ふれる」が持つ特殊能力
本作にも超常現象的な設定がある。もっとも予告映像でわかることなのだが、「ふれる」というハリネズミのような小動物の能力で3人はふれただけで心の中で思っていることがお互いに伝わる。3人というのが本作の主人公で、小野田 秋(永瀬 廉)、祖父江 諒(坂東龍汰)、井ノ原 優太(前田拳太郎)だ。
幼少時代に「ふれる」を見つけたのが秋で、秋は話すのが苦手だったが「ふれる」の能力でスムーズに思いを共有できたことで、諒、優太と親友になった。その後、20歳まで共に過ごし、生まれ育った離島から東京へ出る。そして、1つの家に3人と「ふれる」で暮らし始めたところから物語が動きだす。
まず、男3人で1つの家に住むことからも友情の強さが伺える。いくら友達でも住む場所まで同じというのはなかなかできないはずだ。
そして、「ふれる」の能力はふれた際に思ったことを強制的に伝えてしまう。当然ながら、人には隠したいこともあるはずだが、それでも3人が親友であり続けたというのは友情の頑強さをまざまざと示しているだろう。
「俺たちは思っていることを包み隠さず言い合える仲だ!」といくら口で言っても頭の中を覗けるわけではないから本心はどこまでいってもわからない。
だが、「ふれる」の能力がその裏付けとなっているわけだ。