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アシリパの“アレ”が原作そのまま…。一方、「ちょっと笑えない」不満点は? 実写映画『ゴールデンカムイ』徹底考察&評価

野田サトル原作の人気漫画『ゴールデンカムイ』。シリーズ累計2700万部突破のベストセラーコミックの待望の実写版が全国の映画館で公開中だ。今回は、原作に精通するライターが、オリジナルの展開と比較しながら映画版の見どころを徹底解説する。(文・ジュウ・ショ) 【あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:ジュウ・ショ】

フリーランスとしてサブカル系、アート系Webメディアなどの立ち上げ・運営を経験。コンセプトは「カルチャーを知ると、昨日より作品がおもしろくなる」。美術・文学・アニメ・マンガ・音楽など、堅苦しく書かれがちな話を、深くたのしく伝えていく。→note

原作の3巻までのエピソードを忠実に再現

©野田サトル/集英社 ©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
©野田サトル集英社 ©2024映画ゴールデンカムイ製作委員会

今回実写化されたのは、マンガでいうと20話までの話が本筋だ。巻数でいうと3巻の途中であり、正直まだまだプロローグ的な部分である。ただし、土方一派を紹介するくだりで、一部4巻の33、34話あたりの内容も入っていた。

映画ならではのストーリーの改変はほぼなく、原作コミックを忠実に再現していた印象だ。あらすじは以下の通り。

冒頭、映画は日露戦争の壮絶な戦闘シーンから始まる。終戦後、砂金を集める杉元(山崎賢人)は、脱獄囚の一人・後藤(マキタスポーツ)から「アイヌの金塊があること」「金塊の場所のヒントは脱獄囚に彫られた刺青であること」を聞き、”金塊争奪戦”に参戦することを決める。

杉元が脱獄囚である後藤を背負って歩いている最中に、巨大なヒグマの襲撃に遭うが、アイヌの娘・アシㇼパ(山田杏奈)が現れ、杉元を救う。金塊の話を知ったアシㇼパは、父を殺した敵を見つけるために、杉元と行動することを決意する。

杉元とアシㇼパは脱獄囚を探し、白石由竹(矢本悠馬)を捕らえる。そこに同じく刺青人皮を探す「第七師団」の尾形上等兵(眞栄田郷敦)が登場し、杉元と戦う。戦闘後に杉元と白石は仲を深める。

アシㇼパの故郷へ招かれた杉元は、彼女の家族と触れ合う。彼は翌日、アシㇼパを置いて一人で金塊を探すことを決意し、小樽の町に出かける。一方で小樽の町には金塊を追う第三勢力・土方歳三(舘ひろし)率いる土方一派がおり、名刀・和泉守兼定を奪うため銀行強盗を実行。第七師団との戦闘が勃発する。

杉元は小樽の町で第七師団に捕まり、拷問を受けるも、アシㇼパ・白石の協力もあり、無事に脱出に成功する。杉元とアシㇼパが金塊探しの旅に戻る場面で本編が終了する。

終盤のシーンでは、杉元、アシㇼパ、白石の食事シーンが描かれた。また今後の続編を匂わせる形で、今回は登場しなかった原作のキャラクターたちのカットが出てくる。

あらすじはこんな感じで、ほとんど原作の内容を改変することなく描かれている。個人的には「3巻くらいの内容に留めた」という点が良かったと感じた。もし「もっと脱獄囚が出てくるところまで描こう」と思ったら、原作を大幅に改変する必要があっただろう。

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