「無辜(むこ)ゲーム」と呼ばれる模擬裁判とは
名門・法都大学のロースクールへ通い、法律家を目指している「セイギ」と呼ばれる主人公・久我清義(永瀬廉)と同じ学校で学ぶ、清義の幼なじみの織本美鈴(杉咲花)、2人の知られたくない過去を告発する手紙が学内でバラ撒かれ、周辺でも不可解な事件が続く。
清義と美鈴が相談を持ち掛けたのは、親友にして、同じロースクールに通いながらも既に司法試験を合格していた天才・結城馨(けい)(北村匠海)。真相を追う3人だったが、事件は思わぬ方向に展開していくことになる…。
この学校では、ある遊びが流行していた。それは、学校近くにある洞窟で行われる「無辜(むこ)ゲーム」と呼ばれる模擬裁判。それを仕切っていたのが結城だった。
そのゲームは加害者・被害者・審判者の3名からなる裁判ゲーム。「無辜」とは、罪のないこと。また、その人のことを指す用語だ。
その“起訴内容”は、「俺のスマホを壊したのは誰だ」といった程度のものだったが、被害を受け告訴した者や刑罰法規に反する罪を犯した犯人、犯人が罪を犯したことを証明する者、審判し罰を与える者、傍観する者、審判し罰を与える権利を持つ者には、無辜の制裁や罰が科せられるルールだ。
このゲームによって、勉強漬けの毎日を送るロースクールの学生たちは憂さ晴らしをしていたのだ。