殺人事件が発生。犯人は一体誰?
当日、清義は母校のロースクールへ向かう。模擬法廷の扉を開けると、同級生の姿は見当たらず、胸元にナイフが突き刺さり、仰向けに倒れた馨がいたのだ。そのそばには美鈴の姿があった。
力なく座り込んだ美鈴は、清義に「私が殺したんだと思う? 私のことを信じてくれる? お願い清義。私の弁護人を引き受けて!」と叫ぶ。いかに美鈴が清義を信頼していたかが分かるシーンだ。
清義は美鈴の裁判に集中するため、勤務していた法律事務所を退職し独立する。
美鈴が逮捕された事件の状況からみて、誰がどう見ても美鈴が犯人だと思え、実際に美鈴は殺人罪で起訴されるのだが、美鈴は無罪を主張する。
弁護人である清義との接見で美鈴に真相を話してほしいと伝える。しかし、美鈴は、取り調べに対しても、弁護人の清義に対しても、徹底的に黙秘し続ける。
清義は美鈴の黙秘には目的があると思い、自力で真相を探ることになる。
美鈴は無罪を主張しているにも関わらず、弁護士にも黙秘するという行動は、常識では考えられない。
圧倒的に不利な状況をひっくり返すには、被告の証言が絶対に必要だからだ。これが普通の弁護士であれば、辞任されても致し方ない状況だろう。
しかし、幼なじみがゆえの仏心が出てしまったのか、清義はそんな態度の美鈴にも寄り添う姿勢を貫き続ける。